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一般財団法人全日本私立幼稚園幼児教育研究機構

ようちえん絵本大賞

第10回ようちえん絵本大賞 | ようちえん絵本大賞:幼児教育の調査・研究 - 私立幼稚園.com

ようちえん絵本大賞

第10回ようちえん絵本大賞

-新しい絵本をみつけよう-

第10回ようちえん絵本大賞は、“子どもに読み聞かせたい絵本”、“お父さん・お母さんに読んでほしい・お勧めしたい絵本”を選考の基準として、(公財)全日本私立幼稚園幼児教育研究機構・調査広報委員会が過去おおむね5年以内に出版された絵本の中から選考を行いました。その結果、特別賞4作品を含む16冊が絵本大賞に選ばれました。
調査広報委員一同、これからも子どもたちと絵本との出会いの一助となるよう努めてまいります。なお、参考までに調査広報委員会が絵本の紹介文を記載させていただきました。

第10回ようちえん絵本大賞 受賞一覧

絵本名・作者名・出版社名 絵本の紹介
特別賞 (公財)全日本私立幼稚園幼児教育研究機構理事長賞
おじいちゃんとパン
たな(作)
パイ インターナショナル
ページをめくると、トーストの香ばしい匂いに、まるで鼻をくすぐられるような思いになります。トーストにのせるのは、たっぷりのバターにジャム、ときには、あんこと黄な粉、そして焼きマシュマロ…など、おじいちゃん特製のパンです。あまい、あま~いパンをおいしそうに食べるおじいちゃんのことが大好きなちびすけ。時は流れ、ちびすけは成長し、おじいちゃんは年を取り、やがて…。それでも、あまい、あま~い、愛情たっぷりのおじいちゃんのパンは健在です。おじいちゃん特製のパン、食べてみたくなりますよ!
調査広報委員長賞
おおかみのおなかのなかで
マック・バーネット(文)
ジョン・クラッセン(絵)
なかがわちひろ(訳)
徳間書店
ある朝、おおかみにパクっと食べられてしまったねずみ。もう終わりだとおもいきや、おおかみのおなかの中には、なんとアヒルが暮らしていたのです。
何か失敗して「もう終わりだ・・・」と、絶望的な気持ちになっているとき、この物語はあなたにピンチを切り抜けるヒントをくれるかもしれません。食うもの、食われるもの、それぞれがなくてはならない存在。ねずみとアヒル、おおかみの不思議な助け合いの物語です。
こどもがまんなかPROJECT賞
はじめてのオーケストラ
佐渡裕(原作)
はたこうしろう(著・絵)
小学館
とっておきのドレスでおめかしをして、髪にはドレスとお揃いのリボンも付けました。今日は、みーちゃんが生まれて初めてオーケストラを聴きに行く日です。大きな会場、ふかふかの絨毯、着飾った大勢の人たち、みーちゃんもちょっぴり大人になった気がします。さあ始まります。小さな細い音に続いて、たくさんの楽器の音が追いかけます。なめらかな音、はずむようなメロディ、軽やかなリズム。みーちゃんはうっとりと目を閉じます。会場の人たちも皆、音楽に身を任せています。最後の音が鳴りやむと、会場は大きな拍手に包まれました。みーちゃんのオーケストラデビューの素敵な夜の物語です。
こどもがまんなかPROJECT賞
おなじ月をみて
ジミー・リャオ(作)
天野健太郎(訳)
ブロンズ新社
本書は芸術性の高い絵本です。主人公ハンハンはいつも窓際に立って何かを待ち続けていた少年です。そのような日々を過ごしながらも、彼の助けを求めて尋ねてくるさまざまな動物に対して、いつも親切でした。…ある日の夕刻、彼が待ち望んでいたお父さんがついに戦場から帰還したのです。そして、わかったことは、親子ともども「同じ月を見て」祈っていたことが《平和と再会》だったということでした。
絵本名・作者名・出版社名 絵本の紹介
キツネと星
コラリー・ビックフォード=スミス(作・絵)
スミス幸子(訳)
中央出版
「うわぁ。綺麗な本」子どもたちに絵本を見せた時の言葉です。
森の中に住んでいるこわがりないっぴきのキツネのお話。
夜空に輝く星がキツネのたったひとりのともだち。
ところがある日、星が…。
きっと絵本を読み終えた後に感じることは、子どもとおとなでひとりひとり違うはず。あなたのこころは「なに」を感じる事でしょう。
思わず両手で大切に持ってしまうような。
濃紺に白で描かれたキツネと星が美しい表紙の絵本。
ページをめくっていくたびこころが動く一冊です。
みずとはなんじゃ?
かこさとし(作)
鈴木まもる(絵)
小峰書店
私たちが普段何気なく使用している「みず」を見つめると色々な形、液体や水蒸気、そして氷に姿を変え、しかも我々生き物のほとんどの内容が「みず」から出来ていることの不思議さに気付かされ、「みず」とは何?を改めて考えされられる絵本です。また、世の中の生き物は、この水がなくては生きて行けず、大切な水を汚さないで守っていく自然環境へ目を向ける深いメッセージも込められております。絵本作家・かこ さとしさんの遺作絵本です。
きょうがはじまる
ジュリー・モースタッド(作)
石津ちひろ(訳)
BL出版
一日が始まる朝、真っ先に考えることは?女の子(いやいや男の子でも)の大半がこう答えるでしょう。「今日はどの服にしようかな」。さてさて、服装が決まったら準備はオッケー!楽しい今日の始まりです。ページをめくるごとに描かれているたくさんのイラストは、自分でセレクトできるワクワク感が盛りだくさん。人形の着せ替えごっこをしているような楽しさがあって、大人だって夢中になって読んでしまう一冊です。
しんごうきピコリ
ザ・キャビンカンパニー(作・絵)
あかね書房
しんごうきピコリは交差点に立つ信号機です。でもただの信号機ではありません。信号が点灯するときにはピコリ!と光ります。青は進め!黄色は注意!赤は止まれ!でもピコリの信号はそれだけではありません。お次はピンク!きみどり!オレンジ!それからむらさき!と、次々に光ります。一風変わったこの信号機の楽しいいたずらで、さてさて町は一体どうなってしまうのでしょう?ユーモラスな絵と物語の意外な展開が読む者を不思議な世界へと誘います。
もみじのてがみ
きくちちき(作・絵)
小峰書店
絵本を開くと、吸い込まれるような真っ赤なもみじ。
お話は、「もみじのてがみ」を知らせる「つぐみ」の登場から始まります。筆で描かれた絵は、力強くも繊細なタッチで描かれていて、次々に登場する動物たちの気持ちや動きを感じることが出来ます。可愛らしい山の動物たちと秋そして冬の訪れを感じながら、「もみじのてがみ」を探します。最後は、大人も子どもも思わず「うわぁ」と声があがることでしょう。
とっても素敵なブックカバーもこの絵本の醍醐味。「あかい」が目印の一冊です。
てつぞうはね
ミロコマチコ
ブロンズ新社
これは本当のお話です。作者が飼っていた愛猫、鉄三の日々の姿を描いた、猫好きなら、たまらない絵本。主人公「てつぞう」の表情や動きが実に憎らしく、愛おしく、自由で、温かい。おにぎりみたいにふわふわだったてつぞうが、小さく弱くなっていく姿には胸が締めつけられます。別れがあっての出会い、新しい出会いのおかげでさらに強く感じる亡くなったものへの愛情。優しさにあふれた作品です。
たくさんのたくさんのたくさんのひつじ
のはなはるか(作・絵)
ひさかたチャイルド
たくさんの、たくさんの、たくさんのひつじたちが不思議なわたげを追いかけます。森の中、空の上、海の中、地面の中…など、どこまでも追いかけて旅をします。ある日、わたげから芽が出ると、ひつじたちは、じーっと、ずーっと見守ります。その芽は大きな花を開かせると、やがて、たくさんの、たくさんの、たくさんのわたげになって、空を高く高くとんでいきます。
たくさんのひつじたちですが、よく見ると、みんな同じではないのです。どんなひつじたちがいるか探してみてくださいね。そして、旅をしながら、いろいろなことをしています。どんなことをしているのかな?探してみてくださいね。
ペロのおしごと
樋勝朋巳(作)
小学館
犬のペロはお母さんが大好き。そんなお母さんにネックレスをプレゼントしたいと考えます。ついにある日決心します。2本の足ですっくと立ち、青い首輪を外し、腰に赤いベルトを締め、お仕事を探しに出かけます。ペロは犬です。しかし、なんの違和感もなくこの展開を受け入れられるのが樋勝朋巳作品です。いろいろな仕事を試みますがなかなかうまくいきません。しかし、こんぶの仕事をしている心優しい奥さんに出会い、素敵なプレゼントを手に入れることができました。
ママが10にん!?
天野慶(文)
はまのゆか(絵)
ほるぷ出版
子どもたちには、大好きなママと一緒にしたいことがいっぱいです。毎日大忙しのママですが、時には仕事を後回しにして、子どもの「ねえ、ママ~」に応えてあげたくなる絵本です。
まいにちがプレゼント
いもとようこ(作・絵)
金の星社
今のことをPresentといいます。次々にやってくる新しい「今」を大切に、未来に夢をもって 素敵なPresentに!と心新たにさせられます。
ケチャップマン
鈴木のりたけ
ブロンズ新社
ナンセンス!読んだらみんなそう考えてしまうかもしれないけど、そこが絵本の面白さ。「かれのなまえはケチャップマン。おせばでてくるまっかなケチャップ」…。自分にしかできない何かを探してさまようケチャップマン。どこか哀愁漂うケチャップマンに、心を寄せてしまうかも。ポテトフライ専門店でアルバイトしながら、ついに見つけた自分にしかできないこととは?有名な某ハンバーガーショップを連想しつつ、少しおなかがすくかもしれません。
スムート
かたやぶりなかげのおはなし
ミシェル・クエヴァス(文)
シドニー・スミス(絵)
岩城義人(訳)
BL出版
おとなしい男の子の「影」であるスムート。もっと活発に動きたいと、男の子から離れてしまいます。ある日、意思を持たないはずの「影」が男の子から離れます。このチャンスを逃すものか。やりたいことはたくさんある。そんなスムートを見ていたほかの影たちも次から次へと離れます。やりたかったことを実現した「影」たちは元の居場所へ帰っていきます。元気に動き回るスムートを見ていた男の子は、本当は楽しいことが大好きだと気づき、スムートと一緒に元気に過ごします。