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一般財団法人全日本私立幼稚園幼児教育研究機構

ようちえん絵本大賞

第6回ようちえん絵本大賞 | ようちえん絵本大賞:幼児教育の調査・研究 - 私立幼稚園.com

ようちえん絵本大賞

第6回ようちえん絵本大賞

-新しい絵本をみつけよう-

第6回ようちえん絵本大賞は、"子どもに読み聞かせたい絵本"、"お父さん・お母さんに読んでほしい・お勧めしたい絵本"を選考の基準として、(公財)全日本私立幼稚園幼児教育研究機構・調査広報委員会が最近出版された絵本の中から選考を行いました。その結果、特別賞3作品を含む14冊の絵本が絵本大賞に選ばれました。
調査広報委員一同、これからもたくさんの絵本との出会いの一助となるよう努めてまいります。なお、参考までに調査広報委員会が絵本の紹介文を記載させていただきました。

第6回ようちえん絵本大賞 受賞一覧

  絵本名・作者名・出版社名 絵本の紹介
特別賞 (公財)全日本私立幼稚園幼児教育研究機構理事長賞
ちきゅうがウンチだらけにならないわけ
松岡 たつひで 作
福音館書店
人も動物も鳥も魚も昆虫も、生き物はみなウンチをします。人はトイレでしますし、犬は飼い主に拾ってもらいます。でも野生動物はみんなどこでも構わずウンチをしていますね。鳥は飛びながら、魚は泳ぎながら海や川の中でウンチをします。地球上にはこんなにたくさんの生き物が住んでいるのに、みんながその辺でウンチばかりしていて、地球はウンチだらけにならないのでしょうか?そんな素朴な疑問を一匹の飼い犬の視点を通して解き明かしていく、これは楽しくためになる自然科学絵本です。
特別賞 調査広報委員長賞
シニガミさん
宮西 達也(作・絵)
えほんの杜
ショッキングなタイトルに、どきどきしながらページをめくると、「じぶんが死ぬ日をしっているひとは だれもいません」と意味深なフレーズ。弱ったコブタを食べようとするオオカミが出てきて…。怖いお話かと思いきや、相手を思いやる心がちりばめられて、ほろりとするお話です。ハッピーエンドの顛末もなんだか嬉しい。「シニガミさん」は本当はいい人だったのです。
特別賞 こどもがまんなかPROJECT賞
へいわってすてきだね
安里 有生(詩)
長谷川 義史(画)
ブロンズ新社
子どもたちは「戦争」の場面については上手に描きます。
でも、「平和」の場面については苦手な子どもが多いようです。
この絵本は、沖縄の小学校1年生の安里有生君が書いた「へいわってすてきだね」という詩に、長谷川義史さんが絵を添えた作品。少年の平和への真直ぐな思いが沁み沁みと伝わってきます。
  ちょっとだけまいご
クリス ホートン(作)
木坂 涼(訳)
BL出版
巣から落ちてしまい、お母さんを見失った「ちびフクロウ」。優しいリスの協力を得てお母さん探しを始めました。リスからお母さんの特徴を尋ねられるのですが、上手く説明ができませんでした。そのため、リスは熊、兎や蛙を母親だと思ってちびフクロウを連れ歩いたのですが…。でも、皆お母さんとは違う!!!
  よるのきかんしゃ、ゆめのきしゃ
シェリー・ダスキー・リンカー(文)
トム・リヒテンヘルド(絵)
福本 友美子(訳)
ひさかたチャイルド
この絵本は文章も絵もとても上質なもので、お休み前に読み聞かせをすると、楽しい夢をプレゼントできること請け合いです!
おまけに、絵本の最後のページにはこの本に出てくる鉄道用語(※ホッパ車・ゴンドラ車等)の説明も添えられているのが嬉しいですね。とにかく「絵」がすばらしい!
  クネクネさんのいちにち
きょうはマラカスのひ
樋勝 朋巳(文・絵)
福音館書店
作者の樋勝朋巳さんは、元々は銅版画家として活動され、この作品が初めての絵本の出版です。クネクネさんをはじめ、登場する仲間たちのキャラクターは、風変わりというだけでなく、「ほのぼのと楽しくなってしまう」そんな仲間たちです。読み返すごとに気になるページが変わります。ストイックにマラカスの練習に打ち込んでいるクネクネさんが気になったり、仲間たちの優しさが気になったり、皆さんはどのページが心に残るでしょう?
  ぼくのニセモノをつくるには
ヨシタケ シンスケ 作
ブロンズ新社
やりたくないことをやらせようと、けんたくんはニセモノロボを作ることにしました。完璧なニセモノになるためにロボはけんたくんのことを知りたがります。そこでけんたくんは自分のことをロボに説明しようとしますが、改めて自分のことを見つめ、説明しようとすると「自分らしさって?」「人からどう思われている?」考えれば考えるほど複雑でややこしい。自分を知るということはちょっと面倒だけど、とってもおもしろいかも…。
  どんぐり
エドワード・ギブス(作)
谷川 俊太郎(訳)
光村教育図書
ちっちゃなきいろいどんぐりがひとつ、地面に落ちて転がりました。いろいろな動物たちがやってきて「うーん、おいしそう!」と食べようとするけれども、どんぐりに「いまはたべないで」と言われ…。お話はつながっていきます。
ことばのリズムとくりかえしが楽しい絵本です。
  ぞうくんのおおかぜさんぽ
なかの ひろたか(作・絵)
福音館書店
ある大風の日、なんだか嬉しくなった"ぞうくん"は散歩にでかけます。すると大風に吹かれて、仲良しのかばくん、わにくん、かめくんがごろんごろんと転がってきます。転がってきたみんなは、大風の中、力持ちのぞうくんに後ろから支えられ、一緒に散歩にでかけることに…。子どもたちは絵を見ながら、ハラハラ、ドキドキ、最後にはにっこり笑顔になります。「ぞうくんのおさんぽ」シリーズの3作品を読み比べて楽しんでください。
  おうさまのおひっこし
牡丹 靖佳(作)
福音館書店
不思議な不思議な絵本、夢でしか出会えないような絵本です。
主人公は、恥ずかしがりやの王様と6人のあわてんぼうのおともたち。お話もさることながら、絵の色彩が豊かで、大版のスカーフに欲しい位です。
  いやっ!
トレーシー・コーデュロイ(作)
ティム・ワーンズ(絵)
三辺 律子(訳)
ブロンズ新社
子どもがみーんな通る"イヤイヤ期"。
すべてのパパとママに贈るキュートな絵本。
アーチーはかわいいね。みんながそう言います。ところがある日、アーチーが新しく覚えたことばは、それは「いやっ!」。
おふろの時も、寝る時だって「いや!いやーーっっ!!」
ついには「いやっ!」しか使わなくなり、保育園でとうとう大変なことに…。大人気『ごめんね』に続く第2弾。
  わたしはあかねこ
サトシン(作)
西村 敏雄(絵)
文溪堂
真っ白なしろねこかあさんと、真っ黒なくろねことうさんから生まれたきょうだい5匹の中で、わたしだけがあかねこ。ほかの4匹は、みんな白と黒の模様のねこ。みんなは私だけが赤いことを心配して、いろいろ試してくれました。でも、私は、きれいでかわいい自分の色が大好きです。これがあかねこの生きる原動力となって、自分で自分の道を切り開いて行きます。自己肯定感を持つことの大切さがひしひしと伝わってきます。
  ゆきがふる
蜂飼 耳(文)
牧野 千穂(絵)
ブロンズ新社
雪が教えてくれる、もっと大切なこと。
ふうちゃんは、雪の日にだけ現れるまだ誰も通ったことのない道の先に行ってみた。
そこには、大きな「ふわふわころり」と雪を降らせる「ゆきぐも」がいて…。
雪の森をぬけて、少年は一つ成長する。この冬いちばんの冷たくて温かな物語。
  いくらなんでもいくらくん
シゲタ サヤカ
イースト・プレス
町はずれに突如できた何でも屋。店主はイクラのお寿司、いくらくん。お殿様に呼び出されてお城に行くと、次から次へと無理難題を出されます。しかし、いくらくんは「あいよ」と言ってはお殿様のお望みの物を次々に頭の中から取り出します。花火をと言われれば花火を、ピザをと言われればピザを。それが全て本物なので、いつしかお殿様はいくらくんの虜になって、メロメロの骨抜きになってしまいます。さあ、次は貴方がいくらくんの虜になってみてはいかがでしょう?