各種教育機関、ご家庭と手を携え、生涯の基盤を担う「幼児教育」の質の向上と子どもの育ちを支えます。

一般財団法人全日本私立幼稚園幼児教育研究機構

事業報告

一般財団法人全日本私立幼稚園幼児教育研究機構

令和4年度

令和4年度会合等の概要

(1)理事会
令和4年 5月11日 第1回理事会 (出席・14名) 〔東京・私学会館、Zoom・ミーティング〕
6月6日 第2回理事会 (出席・14名) 〔東京・私学会館、Zoom・ミーティング〕
令和5年 3月30日 第3回理事会 (出席・15名) 〔Zoom・ミーティング〕
(2)評議員会
令和4年 5月28日 第1回評議員会 (出席・11名) 〔Zoom・ミーティング〕
(3)監査会
令和4年 5月11日 監査会 (出席・6名) 〔東京・私学会館〕
11月25日 監査会 (出席・5名) 〔東京・私学会館〕

委員会活動等一覧

令和4年 4月1日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
4月5日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
4月6日 こどもがまんなかしんぶん小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
4月7日 正副会長、総務委員長、(一財)正副理事長、専務理事会議 〔Zoom・ミーティング〕
4月11日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
4月12日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
4月13日 文部科学省委託研究事業及び幼稚園ナビに関する打合会 〔大阪・あけぼの幼稚園〕
4月18日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
4月19日 調査広報委員会 〔東京・私学会館〕
4月20日 執行役員会 〔東京・全日私幼研究機構会議室、Zoom・ミーティング〕
4月20日 機構職員研修会 〔東京・全日私幼研究機構会議室、Zoom・ミーティング〕
4月22日 研究研修委員会 〔Zoom・ミーティング〕
4月27日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
5月6日 拡大運営協議会 〔Zoom・ミーティング〕
5月6日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
5月17日 執行役員会 〔大阪・あけぼの幼稚園、Zoom・ミーティング〕
5月18日 こどもがまんなかしんぶん小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
5月19日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
5月23日 保育環境研究部会 〔Zoom・ミーティング〕
5月24日 理事長・専務理事・会長・副会長打合会 〔Zoom・ミーティング〕
5月25日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
5月25日 ECEQ®専門部会 〔東京・大和郷幼稚園〕
6月2日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
6月6日 執行役員会 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
6月7日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
6月7日 こどもがまんなかしんぶん小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
6月8日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
6月14日 文部科学省委託研究事業打合会 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
6月14日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
6月17日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
6月21日 文部科学省委託研究事業打合会_ゆたかなまナビプロジェクト会議 〔Zoom・ミーティング〕
6月21日 保育環境研究部会 〔Zoom・ミーティング〕
6月22日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
6月27日 研究研修委員会 〔東京・私学会館〕
6月27日 文部科学省委託研究事業打合会_研修俯瞰図 〔東京・全日私幼研究機構会議室、Zoom・ミーティング〕
6月27日 文部科学省委託研究事業打合会 〔Zoom・ミーティング〕
6月28日 全国研究研修担当者会議 〔東京・ベルサール神保町より配信〕
7月2日 文部科学省委託研究事業打合会_研修俯瞰図  〔Zoom・ミーティング〕
7月4日 調査広報委員会 〔東京・私学会館〕
7月6日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
7月11日 研究研修委員会 〔Zoom・ミーティング〕
7月12日 調査広報委員会に関する打合会 〔大阪・あけぼの幼稚園、Zoom・ミーティング〕
7月14日 文部科学省委託研究事業打合会_ゆたかなまナビプロジェクト会議 〔Zoom・ミーティング〕
7月15日 執行役員会 〔東京・全日私幼研究機構会議室、Zoom・ミーティング〕
7月20日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
7月21日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
7月22日 文部科学省委託研究事業打合会 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
7月22日 文部科学省委託研究事業打合会_研修俯瞰図 〔Zoom・ミーティング〕
7月25日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
7月26日 研究研修委員会 〔Zoom・ミーティング〕
7月26日 保育環境研究部会  〔Zoom・ミーティング〕
7月27日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
7月28日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
7月29日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
8月1日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
8月2日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
8月3日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
8月8日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
8月9日 執行役員会 〔Zoom・ミーティング〕
8月9日 文部科学省委託研究事業打合会 〔Zoom・ミーティング〕
8月9日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
8月10日 園長・リーダー研修会小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
8月16日 文部科学省委託研究事業打合会 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
8月17日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
8月18日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
8月19日 研究研修委員会 〔東京・私学会館〕
8月20日 第13回幼児教育実践学会            〔東京・日比谷国際ビルコンファレンススクエアより配信〕
8月22日 執行役員会 〔京都・私学会館〕
8月23日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
8月25日 こどもがまんなかしんぶん小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
8月29日 文部科学省委託研究事業打合会_研修俯瞰図 〔Zoom・ミーティング〕
8月29日 保育環境研究部会              〔Zoom・ミーティング〕
8月31日 副理事長・専務理事打合会 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
9月1日 文部科学省委託研究事業打合会 〔東京・五反田〕
9月1日 ゆたかなまナビに関する打合会 〔Zoom・ミーティング〕
9月2日 執行役員会 〔Zoom・ミーティング〕
9月5日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
9月5日 相模原市幼稚園・認定こども園協会との打合会 〔東京・町田〕
9月6日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
9月8日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
9月9日 文部科学省委託研究事業打合会_ゆたかなまナビプロジェクト会議 〔Zoom・ミーティング〕
9月12日 文部科学省委託研究事業打合会_研修俯瞰図 〔Zoom・ミーティング〕
9月12日 保育環境研究部会 〔Zoom・ミーティング〕
9月13日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
9月13日 執行役員会 〔Zoom・ミーティング〕
9月15日 正副会長、(一財)正副理事長、専務理事会議 〔京都・ホテルグランヴィア京都〕
9月16日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
9月21日 研修に関する打合会 〔Zoom・ミーティング〕
9月22日 こどもがまんなかしんぶん小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
9月27日 第37回全日本私立幼稚園連合会設置者・園長全国研修大会打合会 〔Zoom・ミーティング〕
9月27日 一般財団法人日本宝くじ協会との打合会 〔東京・宝くじ協会〕
9月28日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
9月30日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
10月3日 保育環境研究部会 〔Zoom・ミーティング〕
10月3日 正副会長、(一財)正副理事長、専務理事会議 〔Zoom・ミーティング〕
10月5日 正副理事長・専務理事・委員会委員長副委員長会 〔東京・私学会館〕
10月5日 ゆたかなまナビに関する打合会 〔Zoom・ミーティング〕
10月6日 こどもがまんなかしんぶん小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
10月11日 理事・評議員・監事合同会議 〔Zoom・ミーティング〕
10月13日 第37回全日本私立幼稚園連合会設置者・園長全国研修大会の打合会 〔Zoom・ミーティング〕
10月13日 文部科学省委託研究事業打合会 〔Zoom・ミーティング〕
10月18日 ステッドラー日本株式会社訪問 〔東京・ステッドラー日本株式会社〕
10月19日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
10月26日 こどもがまんなかしんぶん小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
10月26日 株式会社ブラテックとの打合会 〔福岡・株式会社ブラテック〕
10月27日 文部科学省委託研究事業打合会_研修俯瞰図 〔Zoom・ミーティング〕
11月2日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
11月4日 こどもがまんなかしんぶん小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
11月7日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
11月7日 保育環境研究部会              〔Zoom・ミーティング〕
11月8日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
11月8日 文部科学省委託研究事業打合会 〔Zoom・ミーティング〕
11月16日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
11月16日 文部科学省委託研究事業打合会 〔東京・五反田〕
11月17日 文部科学省委託研究事業打合会_研修俯瞰図 〔Zoom・ミーティング〕
11月18日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
11月25日 今後のオンデマンド研修に関する打合会 〔東京・全日私幼研究機構会議室、Zoom・ミーティング〕
11月28日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
11月29日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
12月5日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
12月6日 こどもがまんなかしんぶん小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
12月7日 執行役員会 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
12月12日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
12月13日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
12月13日 文部科学省委託研究事業打合会_研修俯瞰図 〔Zoom・ミーティング〕
12月15日 調査広報委員会 〔東京・全日私幼研究機構会議室、Zoom・ミーティング〕
12月15日 幼児教育実践学会小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
12月20日 文部科学省委託研究事業打合会_研修俯瞰図 〔Zoom・ミーティング〕
12月21日 文部科学省委託研究事業打合会_ゆたかなまナビプロジェクト会議 〔Zoom・ミーティング〕
12月22日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
12月23日 幼児教育実践学会下見 〔東京・大妻女子大学千代田キャンパス〕
12月23日 正副会長、(一財)正副理事長、専務理事会議 〔東京・私学会館〕
12月26日 保育環境研究部会 〔Zoom・ミーティング〕
令和5年 1月6日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
1月6日 文部科学省委託研究事業打合会 〔Zoom・ミーティング〕
1月10日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
1月10日 こどもがまんなかしんぶん小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
1月10日 幼児教育実践学会小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
1月10日 VISH株式会社との打合会 〔Zoom・ミーティング〕
1月11日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
1月12日 令和5年度オンデマンド研修企画会議 〔Zoom・ミーティング〕
1月13日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
1月17日 まなびの広場小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
1月17日 ワーキングチーム打合会 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
1月18日 文部科学省委託研究事業打合会_研修俯瞰図 〔Zoom・ミーティング〕
1月19日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
1月20日 株式会社ブラテックとの打合会 〔Zoom・ミーティング〕
1月23日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
1月24日 文部科学省との打合会 〔東京・文部科学省〕
1月25日 HP小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
1月26日 執行役員会 〔Zoom・ミーティング〕
1月27日 文部科学省委託研究事業打合会_研修俯瞰図 〔京都・私学会館〕
1月28日 文部科学省委託研究事業打合会_研修俯瞰図 〔京都・私学会館〕
1月28日 オンデマンド研修検討会議 〔京都・私学会館〕
2月2日 正副会長、(一財)正副理事長、専務理事会議 〔Zoom・ミーティング〕
2月3日 当機構の今後の収支等に関する報告会 〔Zoom・ミーティング〕
2月3日 幼児教育実践学会小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
2月3日 令和5年度オンデマンド研修企画会議 〔Zoom・ミーティング〕
2月3日 ECEQ®に関する検討会議 〔Zoom・ミーティング〕
2月6日 幼児教育実践学会下見 〔東京・大妻女子大学千代田キャンパス〕
2月7日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
2月8日 こどもがまんなかしんぶん小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
2月9日 文部科学省委託研究事業打合会 〔兵庫・はまようちえん〕
2月12日 文部科学省委託研究事業打合会_研修俯瞰図 〔京都・泉山幼稚園〕
2月13日 保育環境研究部会 〔Zoom・ミーティング〕
2月13日 こどもがまんなかしんぶん小委員会 〔Zoom・ミーティング〕
2月13日 文部科学省委託研究事業打合会 〔東京・五反田〕
2月14日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
2月16日 文部科学省委託研究事業打合会_ゆたかなまナビプロジェクト会議 〔Zoom・ミーティング〕
2月16日 文部科学省委託研究事業打合会 〔Zoom・ミーティング〕
2月17日 研究研修委員会 〔Zoom・ミーティング〕
2月17日 幼稚園ナビに関する打合会 〔東京・全日私幼研究機構会議室、Zoom・ミーティング〕
2月20日 執行役員会 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
2月27日 ワーキングチーム打合会 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
3月1日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
3月2日 令和4年度・全国教育研究、事務局担当者会議 〔東京・ホテルグランドヒル市ヶ谷〕
3月2日 拡大運営協議会 〔東京・全日私幼研究機構会議室、Zoom・ミーティング〕
3月3日 令和5年度オンデマンド研修企画会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室、Zoom・ミーティング〕
3月6日 保育環境研究部会 〔Zoom・ミーティング〕
3月7日 新システム立ち上げにかかるワーキングチーム 〔Zoom・ミーティング〕
3月8日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
3月10日 文部科学省委託研究事業打合会 〔Zoom・ミーティング〕
3月13日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
3月13日 保育環境研究部会 〔Zoom・ミーティング〕
3月13日 令和5年度オンデマンド研修_総務グループ打合会 〔Zoom・ミーティング〕
3月14日 ワーキングチーム打合会 〔京都・菊の花幼稚園〕
3月20日 専務理事定例会議 〔東京・全日私幼研究機構会議室〕
3月22日 執行役員会 〔Zoom・ミーティング〕
3月23日 令和5年度オンデマンド研修_総務グループ打合会 〔Zoom・ミーティング〕
3月30日 オンデマンド研修検討会議 〔Zoom・ミーティング〕

1、幼児教育にかかわる者の資質向上に関する事業

(1)保育者の資質向上に関する研修の実施

  • 第13回幼児教育実践学会を徳島県・鳴門教育大学にて令和4年8月20日、21日に開催する予定であったが、新型コロナウイルス感染症の感染状況を鑑み、令和4年8月1日から8月31日にかけてオンラインで開催し、全国から611人の参加を得た。
    基調講演は8月1日より当機構ホームページにてオンデマンド配信を行った。口頭発表は、8月12日より発表動画を、ポスター発表は8月10日より発表スライドを、基調講演と同様当機構ホームページにてオンデマンドで配信した。口頭発表及びポスター発表の質疑応答・討議は、令和4年8月20日に日比谷国際ビルコンファレンススクエア(東京都千代田)よりオンラインにて配信した。
    基調講演は鳴門教育大学大学院学校教育研究科教授及び准教授6名を講師に迎え、3つのテーマを基に6つの講演が配信された。基調講演I「写真や事例から学ぶ保育の環境構成スキルアップ」において、鳴門教育大学大学院学校教育研究科准教授・塩路晶子氏より「『幼児と共に創造する保育環境』を考える」、鳴門教育大学大学院学校教育研究科教授・湯地宏樹氏より「遊びひたる保育環境とは」の講演が行われた。基調講演II「"こどもがまんなか"の幼児教育を実践するために」において、鳴門教育大学大学院学校教育研究科教授・佐々木晃氏より「遊びに誘う環境が育む、幼児の非認知能力と主体性」、鳴門教育大学大学院学校教育研究科教授・木下光二氏より「幼児期の遊びが促す小学校での学びと育ち」の講演が行われた。基調講演III「子どもたちの豊かな学びを支える保育を目指して」において、鳴門教育大学大学院学校教育研究科准教授・木村直子氏より「子どものウェルビーイングを高める保育」、鳴門教育大学大学院学校教育研究科教授・田村隆宏氏より「子どもの学びを支える保育者の同僚性」の講演が行われた。
    口頭発表は、各地区からの選出と各園からの応募により合計15の発表園が、それぞれの研究テーマに沿って発表動画を撮影し、8月12日より事前配信を行った。8月20日は発表動画を基に質疑応答や意見交換を行い、研究内容の理解を深めた。
    ポスター発表は、合計30の発表園が、それぞれの研究テーマに沿って内容をまとめた資料を作成し、8月10日より事前配信を行った。8月20日は資料を基に発表者と参加者が活発な意見交換を行い、研究内容の理解を深めた。
  • 令和の日本型学校教育の構築を目指しての答申等より、今まで以上に園長・リーダーの果たす役割が高まることを踏まえ、これまで実施してきた「園長・リーダー研修会」のカリキュラムや在り方を再検討することとし、今年度は園長・リーダー研修会の実施を見送ることとした。
  • 令和4年度全国研究研修担当者会議を令和4年6月28日にベルサール神保町(東京都千代田区)よりオンラインにて配信し、全国より都道府県教育研究担当者等88人が出席した。会議内容は、次の通りである。(一財)全日本私立幼稚園幼児教育研究機構理事長・安家周一氏より「機構のこれからについて」、文部科学省初等中等教育局幼児教育前課長・大杉住子氏より「日本の幼児教育の未来と機構に求める役割について」を報告した。続いて、「機構の各事業の現状について」において、(一財)全日本私立幼稚園幼児教育研究機構専務理事・加藤篤彦氏より「本部機能の現状について」、(一財)全日本私立幼稚園幼児教育研究機構研究研修委員長・岡本和貴氏より「令和4、5年度教育研究課題について」、(一財)全日本私立幼稚園幼児教育研究機構調査広報委員長・高尾恵子氏より「家庭教育力の向上のために-こどもがまんなかしんぶんの活用について-」、(一財)全日本私立幼稚園幼児教育研究機構保育環境研究部会長・平林祥氏より「保育環境研究部会の今までの取組とこれからについて」、(一財)全日本私立幼稚園幼児教育研究機構ECEQ®専門部会長・岡本潤子氏より「ECEQ®のこれからについて」の報告を行った。
    最後に、各講演の内容に関する意見交換や各地区の研修の状況、課題共有等をグループに分かれて討議を行った。
  • 中央法規出版株式会社より刊行している、当機構監修「幼稚園・認定こども園キャリアアップ研修テキスト」(以下、同テキスト)を用いたオンライン研修会を開催した。令和4年9月23日に「保健衛生・安全対策」の分野のオンライン研修を行い、全国から231人の参加を得た。白梅学園大学教授・小林美由紀氏、東京未来大学専任講師・鳥海弘子氏を講師に迎え講義を行った。また、令和4年10月1日には白梅学園大学教授・師岡章氏、白梅学園大学教授・林薫氏による「食育・アレルギー対応」の研修を行い、227人の参加を得た。令和4年12月17日には武蔵野東第一幼稚園/武蔵野東第二幼稚園園長・加藤篤彦氏、こども教育宝仙大学教授・守巧氏による「特別支援教育」の分野のオンライン研修を行い、全国から256人の参加を得た。令和5年2月4日には非営利団体コドモノミカタ代表理事・井桁容子氏による「乳児保育」の分野のオンライン研修を行い、全国から214人の参加を得た。令和5年3月26日には東京家政大学教授・岩立京子氏、武蔵野大学教授・箕輪潤子氏による「マネジメント」の分野のオンライン研修を行い、全国から206人の参加を得た。併せて、各都道府県私立幼稚園団体に対しても、同テキストを活用した研修を推奨した。令和5年度以降も同テキストを用いたオンライン研修の開催に向けて準備を進めている。
  • 新型コロナウイルス感染症の影響による研修形態の多様化や令和4年度途中で教員免許更新制が発展的解消されたことを受け、保育者等が主体的に学ぶことができるオンデマンド研修を実施し、10コンテンツの研修を配信した。研修内容は次の通りである。「研修1)教材研究シリーズ(音楽遊び)」「研修2)教材研究シリーズ(自然遊び)」「研修3)若手保育者育成」、「研修4)幼児期の遊びを育む幼児教育の専門性」「研修5)特別支援」「研修6)運動あそび」「学校評価(自己評価及び学校関係者評価)の実施数/実施率の向上及び実効的な実施の促進と支援に向けて」「子どもの思いをつなぐ遊びの環境を考える」「園と保護者と保育者と≒施設に預けるということ」「公開保育加算説明動画」の研修を行った。令和5年3月31日時点で、のべ2,500名が申込みを行っている。
    また、各都道府県私立幼稚園団体が主催し、すでにオンデマンド配信した研修コンテンツから10コンテンツを全国へ配信し、令和5年3月31日時点で、のべ13,000名が申し込みを行っている。研修内容は次の通りである。「幼少期における音楽教育のあり方」「3歳児クラスの絵の具画の進め方」「豊かな遊びをさせる環境教育を考える~10の姿に向かう主体的な遊びの構成要素~」「子どもの姿に基づく保育の実践と評価~カリキュラム・マネジメント~」「子どもが安全にすくすく育つ園づくり~指針・要領に基づく保育実践から、子どもの健康と安全を考える~」「これからの幼児教育に向けて」「子ども理解が深まるまなざしと保育者の専門性-doing保育からbeing保育への転換を目指して-」「遊びから広がる幼児期の造形表現」「資質・能力を基盤とした教育とは何か~幼小の連携・接続を中心に~」「育ちの理解と記録」の研修を行っている。
    なお、事務職員等に向けたオンデマンド研修を15コンテンツ配信し全国から5,700名が申込みを行っている。研修内容は次の通りである。「社会人マナー1)接遇&業務の遂行の基本動作研修」「社会人マナー2) 危機管理&子ども虐待の再確認研修」「遊具安全点検について」「保育事故防止の取り組みについて」「職員による子供への虐待を予防するために~不適切な教育・保育を予防するために~」「労務初級1」「教育保育施設における看護職の役割」「バス運行の安全確保について」「学校法人会計の基礎知識」「帳簿書類の取り扱いについて」「労務初級2」「乳幼児期の食育」「食物アレルギーの最新基礎知識と対応」「リスクマネジメント」「労務初級3」の研修を行っている。
    さらに、(一社)相模原市幼稚園・認定こども園協会の協力のもと、「処遇改善等加算IIにかかるキャリアアップ研修 マネジメント分野15時間研修」をオンデマンドで配信し、約780名の参加を得た。

(2)研修体系の整備、充実支援の実施と研究開発

  • 2022/2023年度「教育研究課題」の周知を行った。
  • 文部科学省委託研究事業「幼児教育における人材確保・キャリアアップ支援事業(人材確保関係事業)」の研究として、全国の保育者等が個人のスキル向上のために必要な研修を主体的に学ぶことができるよう、最新の幼児教育に関する状況や課題に合った「保育者としての資質向上研修俯瞰図」の改訂を行っている。併せて、保育者としての各キャリアにおいて求められる資質能力を示した「保育者として身につけたい資質能力の道しるべ」も作成している。
  • 令和5年度以降処遇改善等加算IIにかかる研修修了要件の段階的必須化や教員免許更新制の発展的解消や令和の日本型学校教育の構築を目指して(答申)を受け、重要性が増す研修の受講履歴の保管や研修受講環境の整備を目的に幼稚園ナビシステム改修を行うための研究や実装を文部科学省委託研究事業の「幼児教育における人材確保・キャリアアップ支援事業(人材確保関係事業)」の一環として行った。

(3)学校評価実施のための支援と研究開発

  • ECEQ®を各都道府県、地区と連携して令和4年度は44園にて実施した。
  • 文部科学省委託研究事業の「幼児教育施設の機能を生かした幼児の学び強化事業」として、ECEQ®コーディネーター養成講座のカリキュラム及び研修テキスト及び研修動画の検討・作成を行った。
  • 文部科学省委託研究事業の「幼児教育施設の機能を生かした幼児の学び強化事業」の一環としてECEQ®コーディネーターテキスト管理バインダーを作成した他、令和元年度および令和2年度の文部科学省委託事業の調査研究結果をまとめ、ECEQ®普及を目的としたリーフレットの検討・作成を行った。
  • コロナ禍においてもWebを活用し、令和4年度ECEQ®コーディネーター養成講座I~IIIを実施し、75人が受講した。尚、令和4年度ECEQ®コーディネーター養成講座IV及びECEQ®コーディネーターフォローアップ研修会は、令和5年5月15日(月)に東京にて、また令和5年5月19日には大阪にて全国二か所で開講予定である。

(4)その他幼児教育にかかわる者の資質向上に関する事業

  • 各地区における、地区教育研修大会の実施にあたる支援を行った。
    • 北海道地区=8月1日(札幌市)
      札幌ブロック:9月22日・23日(札幌市)
      道央ブロック:8月27日(岩見沢市・オンライン併用)
      道南ブロック:10月15日(登別市・オンライン併用)
      道北ブロック:11月26日(旭川市・オンライン併用)
      道東ブロック:10月1日~8日(オンデマンド配信)
    • 東北地区=10月7日・8日(山形市)
    • 関東地区・神奈川地区=8月9日・10日(横浜市・オンライン併用)
    • 東京地区=7月25日・26日(千代田区)
    • 東海北陸地区=7月28日・29日(名古屋市)
    • 近畿地区・大阪地区=7月21日~9月8日(オンライン)
    • 中国地区=8月18日(オンライン)
    • 四国地区=8月3日・4日(オンライン)
    • 九州地区=8月4日・5日(オンライン)
  • 幼稚園教諭免許法認定講習が実施されない都道府県においても、幼稚園・認定こども園に勤務する幼稚園教諭2種免許状保持者が1種に上進できるように、武蔵野大学と連携し、武蔵野大学通信教育部が行っている幼稚園教諭免許法認定通信教育について各都道府県私立幼稚園団体や当機構ホームページ等を通じて周知した。
  • 当機構「優秀教員表彰者制度」の要項等に従い表彰者を5人選定し、第13回幼児教育実践学会(8月20日)においてオンライン形式で表彰式を行った。

2、幼児教育に関する調査及び研究

(1)幼児教育の質向上に向けた研究の実施

  • 保育環境と子どもの遊びの関係、幼児期の遊びの中で見られる学齢5歳児の数的感覚や科学性、言語等の認知的な側面、目標達成や他者との協働等の社会情動的な側面の育ちなどについて、保育環境研究部会で調査・研究を行った。なお、一定の成果が得られたとして保育環境研究部会は令和4年度をもって発展的解消となった。

(2)その他幼児教育に関する調査及び研究

  • 各園が利用しているオンライン動画教材において、音楽利用等の著作権の問題を解決する授業目的公衆送信補償金制度に関する事項の各園への周知や著作権、著作隣接権が発生する場合における対応方法の検討は来年度の検討事項とした。
  • 文部科学省中央教育審議会初等中等教育分科会の幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会で示された幼保小の架け橋プログラムのねらいや方向性を踏まえて、幼児期の遊びを通じた学びや「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」、幼児教育の重要性等について、保護者、地域、社会に周知することについては、幼保小の架け橋プログラム特別委員会の発展的解消やより優先度の高い研修や評価の周知を行うことにより今年度は見送ることとした。

3、家庭・地域における幼児期の教育力向上への支援・普及

(1)家庭における幼児期の教育力向上のための取組の実施

  • 令和4年4月より、賛助会員の御礼として配布しているPTAしんぶんの名称をこどもがまんなかしんぶんへ変更し、新たな試みとして、デジタル配信を併用するなど、リニューアルを行った。発行については、奇数月に紙媒体7回、偶数月にデジタル配信4回の年11回行った。また、全日本私立幼稚園PTA連合会より、こどもがまんなかしんぶん発行事業の趣旨に賛同いただいたことを受け、9月号を特別号として私立幼稚園・認定こども園に通う園児をもつ保護者も含め加盟園全園児、教職員等に配布し、拡大配布を行った。
  • 幼児教育の発展に寄与する絵本の顕彰として、第14回ようちえん絵本大賞の選考を行った。"子どもに読み聞かせたい絵本""お父さん・お母さんに読んでほしい・お薦めしたい絵本""まだ多くには知られていない素晴らしい絵本"を選考の基準として、過去おおむね8年以内に出版された絵本の中から選考を行った。その結果、特別賞3作品を含む14冊が選出された。
    【理事長賞】しらすどん(岩崎書店)/【調査広報委員長賞】あみだだだ(福音館書店)/【こどもがまんなかしんぶん賞】世界はこんなに美しい アンヌとバイクの20,000キロ(工学図書)/【大賞】戦争が町にやってくる(ブロンズ新社)/あおのじかん(岩波書店)/こたつ(福音館書店)/ハナはへびがすき(福音館書店)/「はやく」と「ゆっくり」(光村教育図書)/きみのことがだいすき(PIE international)/めんぼうズ(アリス館)/みつ(金の星社)/カピバラがやってきた(岩崎書店)/なぞなぞのみせ(偕成社)/ねこがさかなをすきになったわけ(みらいパブリッシング)

(2)その他家庭・地域における幼児期の教育力向上への支援・普及

  • こどもまんなかPROJECTの活動が休止していることに伴い、広報活動も引き続き休止している。こどもがまんなかPROJECT活動の再開の見通しが立ち次第、活動を行う。

4、幼児教育分野における国際交流等に関する事業

(1)幼児教育分野における国際交流等に関する事業

  • 令和4年6月8日にSUSS(Singapore University of Social Sciences)とCedep(東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター)により、「日本とシンガポールの保育・幼児教育における新型コロナウイルスの影響~保育実践の変化と変革~」をテーマにオンラインシンポジウムが開催され、当機構からもパネリストとして登壇した。

5、当機構の組織・運営に関する事項

(1)当機構における事業の広報活動の実施

  • 当機構の機関紙として『まなびの広場』を隔月(偶数月)にて令和4年6月より発行した。内容については、設置者・園長のみならず、現場で働く教職員も対象に、当機構の事業内容や国の動向、有識者の方に教職員向けに専門分野について寄稿いただいた。また、企業広告の取扱いを検討し、4社よりお申し込みをいただいた。
  • 各幼稚園をはじめ行政や企業など、関係各所に当機構の事業目的や内容を周知するために事業パンフレットを作成し、こどもがまんなかしんぶん特別号とともに全国の加盟園及び各都道府県行政、賛助会員企業へ拡大配布を行った。
  • 当機構のHPでは、こどもがまんなかしんぶんのデジタル配信の開始や研修動画等のオンデマンド配信の増加に伴い、令和5年10月にHP管理会社を変更することと併せ、HPリニューアルに向けて検討を開始した。検討を行う上でHPワーキングチームを立ち上げ、各事業にとって利便性の向上を図るとともに、HPに掲載する内容の精査を行った。

(2)公益法人を目指した適正な組織運営のための取組の実施

  • 委員会委員及び専門部会専門委員の候補者選出方法や選任方法を機構として規定化する必要があることから、専門部会規定を委員会規定と同等に新設し、委員会規定の変更、委員選出細則の新設も行った。
  • 公益法人水準に相当する刊行物広告取扱規程を新設した。
  • 上記に伴う定款や規程の整備
    以下に、内容を整備した定款や規程、細則について記載する。
    • 定款(令和4年5月28日付で改定)
    • 委員会規程(令和4年5月11日付で新設)
    • 委員選出細則(令和4年4月20日付で新設)
    • 専門部会規程(令和4年5月28日付で新設)
    • 専門委員選出細則(令和4年4月20日付で新設)
    • 刊行物広告掲載取扱規程(令和4年4月20日付で新設)
    • 事務室組織規程(令和4年5月28日付で改訂)
    • 会員に関する規程(令和4年5月28日付で改訂)
    • 情報公開規程(令和4年5月28日付で改訂)
    • 個人情報保護規定(令和4年5月28日付で改訂)

(3)その他当機構の組織・運営に関する事項

  • 「機構の存在意義と令和4(2022)年度から令和8(2026)年度までの5年間の計画」を策定し事業を精査した。