公益財団法人全日本私立幼稚園幼児教育研究機構

設立趣意書

資源に乏しいわが国が、21世紀も引き続き世界の中で重要な地位を占めるには、教育、とりわけ幼児教育に今まで以上に必要かつ十分な投資を続けていくことが重要である。
地域社会の教育力が低下し、子育ち環境が大きく変貌してきている現代、親が子育てに強い不安を感じるようになり、子どもを産み育てることをためらう家庭が増加してきている。幼稚園は、従来から子どもがはじめて出会う学校として重要な役割を果たしてきたが、地域の子育て力向上の中核を担うという新たな役割が期待されている。"子どもとともに育つ"ということは、それぞれの人生を豊かにし、人として生まれたことの喜びを与えてくれる。私立幼稚園団体としても、子どもの立場にたつ視点で社会を見直し、家庭のありよう、子育ちのありようを提案していくことが求められている。
生涯教育の基盤を培う幼児教育の役割は、今後ますますその重要性を増してくる。わが国幼稚園児の80%の教育を担う私立幼稚園は、新しい時代の要請に応じて、公教育を担うものとして教育内容をさらに充実させていかなければならない。さらに、小学校入学前の子育て家庭支援方策などにも視点を広げた研究を深めていくことが必要となってきている。各私立幼稚園の資質向上のためには、従来の都道府県単位の研修の枠を越え、本財団が文部科学省と連携して幼児教育に携わる教員の資質向上、研修体制を全国的に確立することが重要である。また、広く世界に目を向け、国際交流を深めるとともに、子育て家庭を支援するための情報提供も重要な課題となっている。
このような時代を認識し、単に私立幼稚園園児・私立幼稚園教員のためだけでなく、広く日本の幼児教育に携わる人たちとともに、幼児教育の研究・研修体制を充実させ、新たな国家的課題である少子社会克服のためには、国との連携を深めていくことが重要である。全日本私立幼稚園連合会はここに基金を拠出し、子育ての意義を社会に広く訴え、日本のすべての子どもたちの幸せを希求していくことを目的として、この財団法人を設立する。

平成18年2月16日