各種教育機関、ご家庭と手を携え、生涯の基盤を担う「幼児教育」の質の向上と子どもの育ちを支えます。

一般財団法人全日本私立幼稚園幼児教育研究機構

事業報告

一般財団法人全日本私立幼稚園幼児教育研究機構

平成21年度

会議の開催

(1)理事会
第11回理事会 平成21年 5月12日 東京・東京ガーデンパレス (出席者19人)
第12回理事会 7月1日 東京・九段会館 (出席者16人)
第13回理事会 平成22年 3月13日 東京・私学会館 (出席者17人)
(2)評議員会
第9回評議員会 平成21年 5月12日 東京・東京ガーデンパレス (出席者53人)
第10回評議員会 7月1日 東京・九段会館 (出席者47人)
第11回評議員会 平成22年 3月12日 東京・東京ガーデンパレス (出席者39人)
(3)監査会
  平成21年 4月17日 東京・全日私幼連事務局 (出席者5人)
11月13日 東京・全日私幼連事務局 (出席者5人)

(1)幼児教育にかかわる者の資質向上に関する事業

幼児教育における学校評価の完全実施に向けた事業の企画・検討

  • 平成21年度「全国研究研修担当者会議(平成22年1月22日/京都府)」にて本財団が作成した「私立幼稚園・学校評価ガイド」を活用した説明・情報交換を行なった。
  • 本財団が編著した「私立幼稚園の自己評価と解説(発行:平成18年フレーベル館)の改定版として「幼稚園における学校評価」を編著した。(発行:平成21年フレーベル館)
  • 文部科学省委託「幼稚園における学校評価の推進に係る調査研究」の受託・交付決定を得、検討協議を重ね、「私立幼稚園のための学校関係者評価参照書」を作成した。

教員免許更新制の導入に伴う、免許状更新講習等についての企画・検討

  • 文部科学大臣の認定を受け、平成21年度免許状更新講習を「全国89カ所」で開催し、3,174人が受講した。(別紙参照:開催地、講習の期間等)
  • 文部科学省「平成21年度免許状更新講習プログラム開発委託事業」の受託・交付決定を得、「全国3ヵ所(室蘭市、松江市、高松市)」で免許状更新講習必修講習を開催した。
  • 免許状更新講習必修カリキュラムの作成及びプログラム化について検討協議を行なった。
  • 平成21年度「免許状更新講習」事業委託費の補助体制を整え、各都道府県団体へ事業委託費の補助を行なった。
  • 平成21年度「教員免許更新制ガイド(増刷)」を作成し、各都道府県加盟園へ教職員数分を配布した。

全国研究研修担当者会議の実施

平成22年1月22日(金)、京都・京都私学会館を会場に約130人の都道府県教育研究担当者らの参加を得て開催。研修会当日は開会式の後、「(財)全日私幼研究機構研究研修委員会の活動-平成22・23年度 教育研究課題について-」東重満・(財)全日私幼研究機構研究研修委員長が報告を行なった。続いて「学校関係者評価-私立幼稚園における学校関係者評価について-」を演題に岩立京子・東京学芸大学教授が講演。「教員免許更新制-平成21年度・本財団が実施した免許状更新講習について-」を演題に田中雅道・(財)全日私幼研究機構副理事長が報告。続いて、全体協議として「保育者としての資質向上研修俯瞰図」「平成22・23年度教育研究課題」「(財)全日私幼研究機構のこれから」等について活発な情報交換・検討協議が行なわれた。

「幼児教育実践学会」設立の検討・準備

平成22年1月23日(土)、京都・京都私学会館を会場に約130人の都道府県教育研究担当者らの参加を得て「プレ開催・幼児教育実践学会」を開催。学会当日は開会式の後、「5歳児・研究発表」をテーマに(社)大阪府私立幼稚園連盟、(社)愛知県私立幼稚園連盟、(社)福岡県私立幼稚園振興協会から研究発表があった。続いて「メイキング・オブ・研修-映像を使いながら研修のメイキングについて学ぶ-」を演題に秋田喜代美・東京大学大学院教授、岡健・大妻女子大学准教授が研修を行なった。また、会場ロビーにてポスター発表〔5歳児研究/(社)山梨県私立幼稚園協会、東京都私立幼稚園連合会、(社)神奈川県私立幼稚園連合会〕を行なった。

平成21年度地区教研大会の開催

北海道地区=全体会:7月28日・29日(札幌市)
札幌ブロック:10月16日・17日(札幌市)
道央ブロック:8月29日(岩見沢市)
道南ブロック:10月10日(登別市)
道北ブロック:9月26日(旭川市)
道東ブロック:10月3日(帯広市)

東北地区=10月23日・24日(福島県・いわき市)
関東地区=8月20日・21日(新潟県・新潟市)
東京地区=7月21日・22日(東京都・千代田区)
東海・北陸地区=7月30日・7月31日(福井県・福井市)
近畿地区・大阪地区(合同)=8月25日・26日(和歌山県・和歌山市)
中国地区=8月18日・19日(岡山県・岡山市)
四国地区=8月6日・7日(愛媛県・松山市)
九州地区=8月21日・22日(福岡県・福岡市)

「研修ハンドブック」の活用周知・頒布

幼稚園における学校評価に伴い、各教員の研修履歴等を残れるよう「研修ハンドブック」の周知・活用を行なった。

優秀教員表彰者制度の実施

本財団「優秀教員表彰」制度の創設・施行に伴い、表彰者を選定した。

平成22・23年度「教育研究課題」の検討・作成

平成22・23年度「教育研究課題」を作成し、各都道府県への周知に努めた。

(2)幼児教育に関する調査研究

幼児教育実践事例研究

「5歳児研究」について、次の都道府県から研究報告があった。 東京都私立幼稚園連合会、(社)山梨県私立幼稚園協会、(社)神奈川県私立幼稚園連合会、(社)愛知県私立幼稚園連盟、(社)大阪府私立幼稚園連盟、(社)福岡県私立幼稚園振興協会、(社)鹿児島県私立幼稚園協会

(3)幼児教育の発展ならびに家庭・地域における教育力の向上に関する広報活動

幼児教育の発展に寄与する絵本の顕彰

委員会内に絵本小委員会を設置し、絵本に関する賞の実施に向けて検討した。また、表彰要綱を作成し「ようちえん絵本大賞-全国の私立幼稚園の先生が選んだ絵本」を創設した。全日私幼連加盟園に投票用紙を配布し、絵本大賞の周知を行ないながら投票・集計を行なった。その結果、10冊の絵本が大賞または準大賞に選ばれた。【大賞】はらぺこあおむし(偕成社)、ぐりとぐら(福音館書店)、はじめてのおつかい(福音館書店)、三びきのやぎのがらがらどん(福音館書店)、ぐるんぱのようちえん(福音館書店)【準大賞】おしいれのぼうけん(童心社)、おおきなかぶ(福音館書店)、どうぞのいす(ひさかたチャイルド/チャイルド本社)、わたしのワンピース(こぐま社)、ねずみくんのチョッキ(ポプラ社)

意識調査の実施

委員会内に意識調査小委員会を設置し、「子どもの豊かな生活とは?」をテーマにアンケート内容、調査方法等を検討した。PTAしんぶん6月号では子どもの家庭での過ごし方についてハガキでの調査を実施した。その結果、1440人から回答を得て9月号においてアンケート結果とともに解説を掲載した。執筆は秋田喜代美東京大学大学院教授。また12月号では家庭での絵本の活用の仕方について携帯電話でのサイトから調査を実施した。その結果、910人から回答を得た。アンケート結果の公表、解説はPTAしんぶん4月号に掲載する予定。

(4)幼児教育の発展並びに家庭・地域における教育力の向上に関する広報活動

PTAしんぶんの発行(8月を除く11回)

「子どものしあわせを願う親と先生のひろば」をスローガンに、有名人の子育て体験や幼稚園体験などを掲載して保護者に向けて子育てのヒントなどを提供している。また、各都道府県団体交代で「育ての心」「ふれあい」というコラムを執筆いただいた。特集では季節などをふまえた記事や、読者参加の座談会などを掲載して保護者への子育て意識向上に努めた。また、紙上で保護者に対してアンケート調査を行なった。

私幼時報の発行(毎月1回)

平成21年度から本格実施となった免許状更新講習について、その周知や講習の認定一覧を掲載した。また、新型インフルエンザ、認定こども園、幼保一体化などの情報を適宜掲載した。政府予算対策、全日私幼連および研究機構の会議や活動の動向などを掲載した。

(5)幼児教育における国際交流等に関する事業

幼児教育における国際交流等に関する事業

我が国における幼児教育の充実発展に寄与するため、文部科学省担当課等と協力し、私立幼稚園教諭の国際交流、協力について研究を行なった。また、OECD/Japanセミナーへの協力について検討協議を行なった。

(6)本財団の組織・運営に関する中・長期的な課題についての検討

公益法人制度改革への対応

  • プロジェクト委員会を設置し、本財団の経営基盤を強化するための新たな外部資金導入方策、財団が実施している加盟園対象の共益事業の財源のあり方、正会員会費、賛助会員会費、PTAしんぶん友の会会員会費のあり方、財団の運用財産(余裕資金)の活用方策について検討した。

幼児教育に関するシンクタンク機能のあり方

  • プロジェクト委員会を設置し、本財団における幼児教育の研究をより充実させるため、学識経験者を交えながら文部科学省担当課等と協力し、私立幼稚園教諭の国際交流、協力について検討した。