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一般財団法人全日本私立幼稚園幼児教育研究機構

幼児教育実践学会

幼児教育実践学会

第16回幼児教育実践学会 ポスター発表(園・個人)企画趣旨概要一覧

2025年8月20日(水)13:00~15:30

①北海道:平野麻実(認定こども園札幌ゆたか幼稚園総務主任)、後藤汐里(認定こども園札幌ゆたか幼稚園保育教諭)、前山恵美里(認定こども園札幌ゆたか幼稚園保育教諭)、鈴木莉央(認定こども園札幌ゆたか幼稚園保育教諭)
テーマ:生活の中で出会う興味関心を出発点に「みんなで創る保育(プロジェクト活動)」について考える
身近な生活の出来事に興味関心を寄せ、試したり考えたりしながら遊びを展開していく中で「何それ」「面白い」という感情が膨らむと、子ども達はその対象や出来事により主体的にかかわろうとする。子どもが興味や関心をもったことに耳を傾け覗き込んでみると、愛着をもって日々楽しみ、継続していく面白さにつながり、結果としてプロジェクト活動となっていることがある。クラスの仲間や保護者、地域の方が参画しながら、子ども達の遊びをどのように膨らませていくのか、またどのような成長につながっていくのかについて考えていきたい。
②北海道:司馬政一(幼保連携型認定こども園せいめいのもり園長)、田口詩織(幼保連携型認定こども園せいめいのもり乳児部主幹教諭)、黒澤美佐希(幼保連携型認定こども園せいめいのもり年長リーダー)
テーマ:せいめいのもりにかかわる全ての生き方が園を創る
園は、多くの時間を過ごす場をどう創造できるか、生活の中で多くのことに向き合い過ごしながら、深い学びができるかを考えている。そして、年齢別のかかわりと異年齢での融合的かかわりの環境の中で、どの人も『主張し、許容し、整え、壊す』の繰り返しが能動的に進められる保育を進めている。そこで、変化が当たり前で人的・物的環境を整えていく面白さがある一方で、定型のないものに向かう難しさへの苦悩を、皆さんと共有したい。
③北海道:竹下未来(公私連携幼保連携型認定こども園はやきた子ども園教諭)、鈴木すみえ(公私連携幼保連携型認定こども園はやきた子ども園教頭・教諭)
テーマ:できた!が広げる学びの面白さ
クラスってなんだ?教室ってどんなのだ?室内の環境構成に余白を残し、教師が主導するだけではなく子どもたちの話し合い活動を通して場を作り上げた年中組の1年。保護者の力を借りながら、屋上に芝生を張り、裸足で過ごすには冷たかった床にはコルクボードを敷き詰めた。葛藤や失敗を経験しながら自分たちがイメージする「こうだったらいいな!」を形にしてきた子どもたちが、年長組になり学びがどこに繋がっていくか考察していく。
④北海道:山中健司(旭川ふたば幼稚園園長)、島唯菜(旭川ふたば幼稚園教務主任)、遠藤萌(旭川ふたば幼稚園教諭)、大島由姫美(旭川ふたば幼稚園教諭)
テーマ:保育記録をもとに、保育を語り合いながら同僚性を高める
保育の質向上に向け、記録(マップ型・ウェブ型など)をもとに「保育を語り合いながら同僚性を高めていこう」と保育研究会議を行ない始め、約1年。保育研究会議を通して、保育者同士が新たな視点に気付いたり、互いの保育観に触れ、尊重しながら支え合い、より協同的な関係を作り上げていこうと今試行錯誤したりしながら取り組んでいる。発表を通して、より保育の質・同僚性を高められるよう学びを深めていきたい。
⑤北海道:杉本明花(認定こども園北見幼稚園保育教諭)、小林牧生(認定こども園北見幼稚園園長)
テーマ:ごっこ遊びから始まった年長1年間のプロジェクト活動〜お寿司のイメージから本物の醤油作り
4月、保育室にスシローを作りたいという声が出てお店作りが始まった。スシローにはどのようなものがあるのかクラスで話し合い、その中で醤油があるという話が出てきて、10ヶ月にわたる醤油作りが始まった。同時に、スシローだけではなく他のお店も作りたい!という子ども達のお店作りスイッチが入り、保育室には十数店舗が軒を連ねた。育てた醤油はどのようにして食べようかと子ども達で会議を行い、みんなで美味しくいただいた。1年間年長組で行われた醤油作りやお店作りの活動を記している。
⑥北海道:五十嵐海亜(恵庭幼稚園保育教諭)、村松良太(北海道大学大学院修士課程/学校法人リズム学園学園代表)
テーマ:「外発的動機づけ」を 逸脱・報酬・非干渉の視点で考察する
本研究は、外発的動機づけに関する理論を「逸脱」「報酬」「非干渉」の3視点から見つめ、保育や教育現場における実践的意義を考察するものである。まず「逸脱」は子ども本来が持つ内発的動機からの乖離としての外発的動機を捉え、分析する。次に「報酬」は行動強化の視点から、報酬が動機の質に及ぼす影響を検討し、最後に「非干渉」は、過度な介入が子どもの自律的動機づけを阻害する可能性を論じる。これら3観点から、外発的動機づけの適切な活用と内発的動機への橋渡しのあり方を理論的に探り、考察する。
⑦宮城県:笠原日向子(七郷こども園研究主任)、本郷恵実(七郷こども園主幹保育教諭)、小関亜優(七郷こども園保育教諭)
テーマ:環境構成の工夫から見える変様~保育者・子ども・保護者 それぞれの視点から~
子どもが、自分で考え、遊びを選択し、体験を通して成功や失敗を学ぶことができる環境とは…?これまで本園が実践してきた一斉活動から脱却し、子どもたちが主体的にかかわり、魅力的でやりたいことで溢れるこども園を目指し、活動や環境構成の在り方を大幅に見直した。本園が、子どもたちにとって豊かな育ちの場となることを願いながら、保育者と子どもたちが共に学び合う者同士として変化していく取り組みの過程をまとめ、発表する。
⑧宮城県:金子友紀(緑ヶ丘第二幼稚園教諭)、加藤花菜(緑ヶ丘第二幼稚園教諭)
テーマ:主体性を育む保育~幼児が自分から興味をもって関わりのびのびと表現するための環境構成~
昨年度ECEQ®を活用した公開保育を実施した。当日の保育の実践、公開保育でいただいた意見をさらに学びにつなげるため、園内研修を進めていくことにした。幼児がやってみようと意欲をもち、遊び込み、主体的にその環境に働きかけていく過程における教師の関わりや環境構成について考えた。他園の先生方から学んだ事や、ECEQ®を通して教員間での対話の中で気付いたことをさらに掘り下げ、可視化していくため、ポスターとしてまとめた。
⑨宮城県:鈴木重子(矢本はなぶさ幼稚園主幹教諭)、馬場香織(矢本はなぶさ幼稚園教諭)、舘田早織(矢本はなぶさ幼稚園教諭)
テーマ:豊かな心を育む~ICTを活用した保育を通して~
本園では「豊かな心を育む」をテーマに4年間研究を進め、今年度はこれまでの研究成果と時代背景を考え合わせ、ICTを活用した保育をサブテーマとして研究に取り組んできた。幼児期の遊びを通した学びから小学校教育へのつながりを踏まえ、豊かな心を育めるよう日々の保育を実践している。子ども達がより興味や意欲を持って活動に臨んだり、友達の考えに関心を示し協同的な面を見せたりするようになった姿を発表できればと考える。
⑩山形県:風呂哲平(南山形幼稚園副園長)、尾形亜希子(南山形幼稚園主幹教諭)、齋藤凛音(南山形幼稚園教諭)
テーマ:「今、私たちに何ができるか?!」幼稚園×保護者×地域で子ども達の健やかな成長を育むためには…
現在、核家族や共働きの増加、SNS等の普及に伴い、両親が家庭にいる時間や子どもと関わる時間の減少と共に、地域社会との連帯感も希薄になっていると感じる。家庭と地域社会の教育力を向上させ、幼児教育の充実を図り、こどもをまんなかにそれぞれの役割(教育)を果たし、地域社会全体で子どもを育てるという意識を深め、子育て支援のネットワークを拡げていきたい。そのためには、「幼稚園はどのような関わり・役割を担う事ができるのか」を問いに、これまでの当園の取り組み(家庭=園・地域=園・家庭=地域)を紹介したい。
⑪福島県:村松夏実(めばえ幼稚園教諭)
テーマ:「今まで」を変えて「これから」へ~子どもの「したい」を叶える環境を考える~
自園の特色である樹種、草花、豊かな自然環境。子どもたちが園庭でのびのび過ごしていれば「子どもは遊べている!」と思っていた私たち。「これでいい!」を払拭し、“遊び”について改めて考え、目の前の子どもたちの姿を捉え、環境を再構成してきた。保育者も悩み、語り合いながら、これからの子どもたちに大切なことって何だろうと遊び環境から活動、行事の在り方を見直してきた。子どもの遊びが少しずつ変わり、子どもたちが自ら考える姿が見られるようになってきた3年間の記録。
⑫福島県:小野友梨奈(福島めばえ幼稚園教諭)
テーマ:坂道~トンネル~バラの小道を抜けて―記憶や知識の“源”とは―
本園では自然物との出会いを大切に保育にあたっている。五感を通した学びを大切にし、園庭には120種以上のバラやハーブを含め杜、草やぶ、花壇のゾーンなど豊かな自然がある。子どもたちがどのように自然と関わり、気づきや学びを得ているか目に見えてわかる事は難しい。令和2年からバラや自然物の遊びによってその後の子どもたちの記憶にどう繋がり、どのような場面で好奇心がうまれ知識となりうるのかを事例をもとに考えた。
⑬群馬県:福田史穂(山王幼稚園主幹)、八木紗知(山王幼稚園学年主任)、福島風花(山王幼稚園学年主任)、高野美路(山王幼稚園教諭)
テーマ:若手保育者の活躍と役割の課題と向き合って~ECEQ®後の取り組み~
2023年にECEQ®による公開保育を行い、若手保育者が活躍できていないことや保育への悩みや不満を抱えていることが分かり、ステップ5の振り返りで意見を集約したり、相談できる若手保育者のグループをつくったりすることになった。「ピチピチミーティング」と命名され、行事や福利厚生・働き方についての相談や新規採用保育者向けの園内研修の企画・保育者同士の懇親を担当した。若手保育者グループができてから3年目となりその効果と課題を検証したいと考えた。
⑭群馬県:斎藤美佳(ちぐさこども園副主任)、齋藤悦子(ちぐさこども園保育教諭)、明田由美子(ちぐさこども園保育教諭)、井上綾菜(ちぐさこども園保育教諭)
テーマ:乳児(0・1歳児)の不思議をめぐる旅〜0・1歳児のドキュメンテーション記録を通して〜
“何を言っているか分からないが、何かを言っている”というタイトルのドキュメンテーションを書いたのは、保育20年目で初めて0歳児を担当した保育者。それを職員会議で話題にして盛り上がった仲間たち。乳児の不思議さや面白さを各々感じた瞬間である。「乳児の“こころ”に近づきたい」という思いで、日々記録しているドキュメンテーションをもとに考え合った。そこから見える“魅力”を学会参加者の皆様と語り合いたい。
⑮埼玉県:近末彩音(神戸幼稚園副主任)、島田美里(神戸幼稚園主任)、土澤真菜(神戸幼稚園教諭)
テーマ:鳥の目を持った保育者になりたい!NO.4
よりよい保育は保育の振り返りから始まる。の考えから、ECEQ®公開保育をきっかけに、月1回の外部講師による勉強会、記録を共有する園内研修により、子どもたちの遊びの記録の取り方の変化をまとめた。全職員が同じ記録を取るのではなく、学年や教員のキャリア、課題に合わせた取り方を考え、各担任と方向性のすり合わせを行った。保育サポート間では、園長からの助言や担任の思い、子どもの様子の情報交換する場を設け、共通理解に繋げた。
⑯新潟県:佐藤裕子(東光こども園副園長)、神保桃(東光こども園保育教諭)、竹部友菜(東光こども園保育教諭)、長尾真(東光こども園園長)
テーマ:1年の教育目標及びキャッチフレーズの効用
園では毎年園の教育目標及びキャッチフレーズを設定している。今の子ども達の姿を捉え、育ってほしい力や伸びてほしい姿を職員皆で語り合う。子どもにも保護者にもわかりやすいキャッチフレーズにより、一体感が生まれているように思う。園全体で意識することで遊びの変化、保育の展開による効用が感じられる1年となった。そんな様々な年齢の事例をまとめ発表したい。
⑰東京都:黒﨑知子(武蔵野東第一・第二幼稚園統括)、北原礼子(武蔵野東第一・第二幼稚園主任)
テーマ:「アート」×「探究」を園の文化にするために~はじめの一歩から~
これからの時代には、感性を豊かに表現・探究し、創造力を育てることが大切であると考え、2025年度は「のびのびと自分を表現する~アートの視点から~」を教育重点として取り組んできた。これを一時の取り組みとして終えず、継続的に実践し、園の環境に根付かせていけるようにと願い、保育者一人ひとりがチャレンジし、園内研修・実践研究・公開保育を実施するなど、積極的に推進してきた。その1年間の取り組みと、アート遊びの実践を発表する。
⑱神奈川県:山口あおい(たいようこども園幼児リーダー)、稲葉いぶき(たいようこども園主幹保育教諭)、佐藤聡子(たいようこども園主幹保育教諭)
テーマ:子どもの姿を捉えた行事の進め方
例年、行事を従前通り進めることが多かった。しかしながら、子どもの主体的な保育を進めていく中で、行事のあり方に問いが生まれ、見直していく必要性を感じた。子どもの姿を捉え行事を進めていくと、「〇〇やってみたい!!」と子どもたちから声が上がるように変容していった。また、行事までの過程を保護者に知らせていく必要性があることに気づき、写真や記録を通して保護者にも知らせていった。子どもが主体的に行事を行う中で保育者の気づきや子どもの姿を伝えていきたい。
⑲神奈川県:難波忠弘(認定こども園はやし幼稚園副園長)、宮崎昌彦(認定こども園厚木緑ヶ丘幼稚園園長)、小野美央(認定こども園はやし幼稚園年長学年主任)、森川千里(認定こども園はやし幼稚園年中学年主任)
テーマ:幼保小接続
本研究発表では、円滑な幼稚園と小学校の接続を目的として、筆者らの勤める学園と地域の小学校との交流や対話の記録である。まずは当学園からの発信である公開保育から始めて、幼稚園(幼児教育)を理解してもらうことから始めた。徐々に行政や地元の小学校関係者、地元の幼稚園協会や保育会も招いて公開保育を実施してお互いの立場を学び合ったり、小学校や保育所と積極的に交流会の実施などを行ったりすることで得られた成果と今後に向けた課題を発表する。
⑳神奈川県:瀬川智佳(さくらい幼稚園ミドルリーダー・教諭)、奥田一輝(さくらい幼稚園ミドルリーダー・教諭)、浦田琴未(さくらい幼稚園教諭)、櫻井喜宣(さくらい幼稚園園長)
テーマ:子どもの目的スケールと保育者の目的スケールが絡み合う地域との接続~散歩を糸口に考える~
子どもが将来、社会の一員として活躍できる素地を養う観点から、子どもが地域の人々と主体的に関わり、地域社会に親しみ愛着を持つことを幼児教育の基盤の1つに据えなければならないことは言うまでもない。しかし、その幼児教育の根幹を子どもと共に担う保育者は実際に『地域』をどのくらいのスケールで捉え、どのように接続をしているのか、接続を試みているのか。子どもにとっての『地域の目的スケール』、保育者にとっての『地域の目的スケール』。ホントに絡み合っているの?『散歩』を糸口にして考える。
㉑神奈川県:黒坂綾子(認定こども園捜真幼稚園主幹教諭)、池田三紀(認定こども園捜真幼稚園教諭)、松岡未祐(認定こども園捜真幼稚園教諭)
テーマ:子どもの主体的な活動
私たちの園は子どもの声に耳を傾けることを大切にし、子どもの思いや言葉から保育を組み立てている。そのためには、教師たちが常に話し合い、子どもの姿から見えてくることを共有することが大切である。事例と共に子ども主体の活動が子どもや教師たちにとっての成長につながること、社会へのメッセージにもなることをお伝えしたい。昨年度の年長組の中に、冬休み中に能登で被災された家族がいた。年長の子どもたちは、大切な仲間の体験を心に刻み、自分たちに何かできることはないかと考え相談した。遊びの中で様々な素敵なものを作り、お店を出して保護者の方々に買っていただき、売り上げを能登の町にささげることができた。今を生きる捜真幼稚園の子どもたちの取り組みをご紹介したい。
㉒神奈川県:城村美緒(西鎌倉幼稚園教諭)、和田梨沙(西鎌倉幼稚園教諭)、田子涼(西鎌倉幼稚園教諭)、野田未菜美(西鎌倉幼稚園教諭)
テーマ:再考!ひとつのつぶやきから、一人一人の充実・自信、活動の深まりと仲間への広がりへ  ~こどもの言葉から読み取り、みんなのわくわくがもっと広がるため~
子どもの「つぶやき」を起点に遊びや活動が始まると、次は〇〇しよう!もっとこうしよう!と興味も深まり、子どもも大人もわくわくした保育へとなってきた。しかし、そのわくわくをもっと!と願うばかり、保育者の役割について悩み、難しさを痛感している。 そこでこの発表では、年長児・動物園への遠足後の活動を中心に、子どもの「おもしろがっていること」「心を動かしている瞬間」に特に着目し、子どもが主体的に考え・試行錯誤し、そこから自信・喜びにつながる場面をより大切した実践について探っていく。それぞれの実現したい!を大切に、仲間やクラスへと広がりながら創りあげる活動の、保育実践について考えたい。
㉓神奈川県:渡邉結(初音丘幼稚園園長)、福島美幸(初音丘幼稚園主任)、広田朋香(初音丘幼稚園教諭)
テーマ:こころのままにつくってみよう!〜子どもの発想からはじまる製作〜
保育内容を見直していく中で、クラスの製作活動においてみんなで同じものを作ることに疑問を抱いた。クラスの活動でも保育者が決めた製作ではなく、子どもの発想を自由に表現できる方法はないだろうか?自ら製作してみたくなる環境作りとはどのようなものか?子どもたちの興味関心や思いを大切にして製作に取り組むことで、さらに探究する心が深まるのではないか?今回は、子どもたちの発想を活かしたクラスの製作活動についての事例を取り上げる。子どもたちが主体的に製作に関わり、いきいきと表現活動を楽しむ姿から、子どもたちがワクワクするクラス活動とはどのようなものであるべきか、考えていきたい。
㉔神奈川県:桑原紀子(認定こども園かもいようちえん指導教諭)、髙木玲奈(認定こども園かもいようちえん教諭)
テーマ:続・ちょうどいいってどのくらい?~生活は加減であふれている?~
子ども達の虫との関わり方をきっかけに『加減』について考えた一昨年。その生活の中の加減を探っていくことで、加減行為に発達の違いが見えてきたように思う。経験が増えることで、この『加減行為』は明らかな変化及び『経験知』となっていくだろうか、という疑問が浮かんできた。引き続き様々な角度や視点から子どものくらし(生活)を探り『加減』による子どもの育ちを考えていきたい。
㉕京都府:松原静華(泉山幼稚園教諭)、丸橋初恵(泉山幼稚園教諭)、船越真里戸(泉山幼稚園教諭)、吉田真子(泉山幼稚園教諭)、田中優希(泉山幼稚園教諭)
テーマ:子どもが見えてくると、保育が楽しくなる!―SOAP記録から生まれた“気づき”と“実践”の好循環―
日々の保育の中で、子どもの姿にどのように気づき、どう受けとめ、保育に生かしていくか。そこには保育者自身の心もちが大きく影響する。本発表では、SOAP記録の実践を通して子ども理解が深まり、それが保育の具体的な行動や見直しにつながっていく好循環のプロセスを紹介する。記録が保育者の気づきを広げ、チームで共有しながら保育が豊かになっていく様子を実践事例とともに考察する。
㉖兵庫県:白野未侑(認定こども園七松幼稚園保育教諭)、山下紗来(認定こども園七松幼稚園保育教諭)、横山菜奈(認定こども園七松幼稚園主幹保育教諭)、志方智恵子(認定こども園七松幼稚園副園長)、亀山秀郎(認定こども園七松幼稚園園長)
テーマ:認定こども園における「モノ」を繋げる持続可能な開発のための教育(ESD)の実践
本発表では、ユネスコ憲章の「人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」という考えに沿って、ユネスコスクール(ASPnet)である本園の取り組みとして、子どもが園内外の「モノ」を繋げていく実践を発表する。“think globally, act locally”という考えをもとに、蚕やリサイクルを通して身近なものを繋げていく、教育時間の子ども、保育時間の子どもの取り組みについて、教職員の試行錯誤も含めて、それぞれ発表を行う。
㉗兵庫県:二木あずさ(幼保連携型認定こども園はまようちえん保育教諭)、長谷川桃子(幼保連携型認定こども園はまようちえん3・4・5歳児リーダー)、大蔵蓮(幼保連携型認定こども園はまようちえん保育教諭)、宮前瞳(幼保連携型認定こども園はまようちえん保育教諭)
テーマ:テーマは子どもの中に。子ども主体の行事のあり方を問い続けて。
これまで、三大行事(うんどうかい・ファンタジープロジェクト・生活発表会)を「好き・得意の披露の場」としてきたが、演目の内容が似通っていてその違いが見えにくいことが課題としてあがり、各行事ごとのねらいと育てたい子どもの姿のステップを明確化した。昨年度は年間テーマを「いきもの」とし、三大行事に一貫性をもたせたことで、自己発揮が苦手だった子どもたちの心が自然と動き意欲的に関わり、表現が広がった。このことから、行事におけるテーマ設定の大切さと行事の可能性に気づくことができた。本発表ではその実践を共有し、行事のあり方を共に考えたい。
㉘兵庫県:佐々木聖華(幼保連携型認定こども園神戸女子大学附属高倉台幼稚園学年主任)、繁中友里(幼保連携型認定こども園神戸女子大学附属高倉台幼稚園学年主任)、久郷真美(幼保連携型認定こども園神戸女子大学附属高倉台幼稚園主幹)
テーマ:5歳児の主体的な生活と学びⅡ~運動会の遊びと米作りから~
園生活の中で日々子ども達が心を動かし、様々なことに興味や関心をもつ。その興味や関心に耳と心を傾け、子ども達の「やってみたい!」を実現できる生活を子どもと共に作っていくことで、子ども達は自信をもち、意欲を高めていく。園の文化を継承したり季節の行事を行ったりする中で、特に昨年度子ども達の学びや育ちを実感した発表の場でもある運動会と、食育とともに命を大切に思える米作りの取り組みについて発表する。
㉙兵庫県:宮﨑英輔(認定こども園武庫愛の園幼稚園組織・人材育成部統括、ホーム主任)、畠中あゆみ(認定こども園武庫愛の園幼稚園教諭)、伊藤友佳(認定こども園武庫愛の園幼稚園教諭)
テーマ:答えが見え隠れしない、楽しむ絵画経験を求めて~既成概念をぶっこわせシリーズ②【絵画】~
行事があるたびに、「経験画」として子どもたちが取り組んだことを絵で表現するという一連の流れがある。保育者は「どんなことが楽しかった?」「楽しかったこと、何でも描いていいよ!」と声をかけ、【自由に描いていい】という意図を持って絵を描く活動を始める。しかし、必ずといっていいほど、描くことに対してモチベーションが上がらない子どもや、苦手意識を示す子どもの姿が見受けられる。そこで、「子どもたちはどのような心境にあるのか?」「絵の経験が子どもたちにとってどのようなものになっているのか?」という視点から考察し、活動のあり方を見直していった。
㉚大阪府:吉岡美香(幼稚園型認定こども園高槻双葉幼稚園主幹教諭)、久保夢理(幼稚園型認定こども園高槻双葉幼稚園教諭)、大園小桃葉(幼稚園型認定こども園高槻双葉幼稚園教諭)
テーマ:同僚性を育み保育の質を高めていくためのプロセスとは~伝え合う、学び合う関係づくり~
より良い保育を行うために、研修でのスキルアップだけではなく、同僚間で活発に対話ができる関係性づくりが重要と考える。園内研修では一人ひとりの子どもの姿のとらえ方を語り、多様な意見を受け止め合える関係性を大切に考えている。それに加え、園外研修受講や、幼稚園連盟が行う研究プロジェクトなどの参加を通して得た、各自の学びを、職員どうしで共有・深化するためのプロセス・成果・課題等を発表し、保育現場における同僚性の育みについて考える。
㉛大阪府:山田千枝子(幼保連携型認定こども園御幸幼稚園・さくらんぼ保育園園長)、岡中知春(幼保連携型認定こども園御幸幼稚園・さくらんぼ保育園保育教諭)、山本真希(幼保連携型認定こども園御幸幼稚園・さくらんぼ保育園保育教諭)、小井手瑞代(幼保連携型認定こども園御幸幼稚園・さくらんぼ保育園副園長)、辻󠄀弘美(大阪樟蔭女子大学教授)
テーマ:ユーモアで広がる子どもの世界
子どもの世界は無限大である。子どもと関わる大人が、多方面から物事を見て感じることで、子ども一人ひとりの物の見方、感じ方の違いを理解することができると考える。大人の感性の重要性について考える為、具体的な取り組み「マジックリアリズム(おかしな世界)との出会い」「スクイグル遊び」を行った。本発表では、物事を柔軟に考え、ユーモアを持って関わる実践を通して、子どもの新たな一面が見えた瞬間を考察する。
㉜大阪府:北島孝通(幼保連携型認定こども園庄内こどもの杜幼稚園理事長・園長)、塩塚ひとみ(幼保連携型認定こども園庄内こどもの杜幼稚園教頭)、藤田珠貴(幼保連携型認定こども園庄内こどもの杜幼稚園教務主任)、佐藤加奈(幼保連携型認定こども園庄内こどもの杜幼稚園リーダー保育教諭)
テーマ:マネジメント能力が向上するリーダーミーティングのあり方
近年認定こども園化による職員数増加や働き方の多様化に伴い、一人のトップリーダーだけで理念を伝え保育実践してもらうマネジメントをすることは難しく、トップリーダーを支えるトップミドルリーダー・ミドルリーダーのマネジメントの重要性は高まっている。今回リーダー達が集う園内会議に視点を当て、リーダー達のマネジメント能力が向上するためのあり方を検討したい。(研究団体:NPO法人保育と仲間づくりネット・トップリーダープロジェクト)
㉝大阪府:中村彩香(幼稚園型認定こども園念法幼稚園年長学年リーダー)、上田桃子(幼稚園型認定こども園念法幼稚園教諭)、藤原千尋(幼稚園型認定こども園念法幼稚園預かり保育リーダー)、池亀千夏(幼稚園型認定こども園念法幼稚園教諭)
テーマ:「園庭と保育室をつなぐ環境づくり〜自然物やしかけを通して広がる遊び〜」
園庭と保育室をつなぐ環境づくりを通して、子どもの遊びの広がりを探ることを目的とする。担任は、園庭にある自然物を保育室に取り入れ、室内でも戸外とのつながりを感じられる環境を構成する。一方、フリー保育者は園庭に掲示物や遊びの“しかけ”を施し、子どもの興味関心を室内の遊びへと発展させる工夫を行う。それぞれの立場から「つなぐ」実践に取り組む中で、環境と遊びとの関係や、そこから生まれる子どもの変化や気づきを明らかにしていく。
㉞大阪府:塩山早百合(あけぼのぶんぶん保育主任)、板東満里奈(あけぼのぶんぶん保育士)、浅野麻莉(あけぼの風の森保育園保育主任)、杉祥子(あけぼの風の森保育園保育士)
テーマ:0・1・2歳の『さんすう』~早期教育ではなく、日々の生活の中にあるもの~
昨年、保育環境スケール(ITERS-3)の勉強会で『さんすう』に着目した研究データーを知り、スケールの『数・量・形など』に着目をして1歳児の保育の中で取り組みを行った。今まで『さんすう』は、早期教育へ繋がるイメージがあったが、生活やあそびの中にある、数的要素を意識した言葉掛けの大切さと保育者が意図的に環境の構成を行うことで、子ども達の興味関心へと繋がることを学んだ。今回は、1歳児から2歳児への成長と実践を通して学びを検証してみたい。
㉟大阪府:長﨑元気(幼保連携型認定こども園みゆき西こども園園長)、板倉未弓(幼保連携型認定こども園みゆき西こども園保育教諭)、西橋舞佳(幼保連携型認定こども園みゆき西こども園保育教諭)、松下明日香(四條畷学園短期大学講師)
テーマ:「VSからWITHへ、そして納得へ」~3・4歳児の発達に応じた課題解決に向けた実践考察~
子どもたちの生活の中の課題を、成長のチャンスと捉えてみませんか?本研究では、3・4歳児クラスの日常で起こる対立や葛藤を、協力や納得のいく問題解決へと導く環境構成と保育者の関わりについて実践報告を行う。3歳児では「取り合い」から「一緒に使おう」への転換を、4歳児では子どもとの話し合いを手掛かりに「自分の主張」から「みんなが納得する解決策」への発展を目指した。3歳児は事例の豊富な記録から見えてきた、子どもの心に響く効果的な声かけと、協力を促すコーナー環境の工夫について詳しく報告する。日々の保育に活かせる具体的な手立てと、その成果を事例を交えながら紹介する。
㊱大阪府:安家匠(あけぼの幼稚園園長)、宇和田修一(あけぼの幼稚園教頭)、柴田弥生(あけぼの幼稚園主任)、冨ケ原亜優(あけぼの幼稚園チーフ)、玉井友紀(あけぼの幼稚園チーフ)
テーマ:異年齢保育のカリキュラムってなんだろう?もがくチームあけぼのの巻
昨年70周年を迎えたあけぼの幼稚園。これまでは3・4・5歳の横割りの保育を行ってきたが、2026年度より縦割り保育へと大きく変化する。1クラス何人規模にするのか?行事はどうするのか?等、伝統や日々の当たり前を考え直してきた。その中で、そもそもあけぼので保育をする上で大切にしたいこととは?にぶつかった。そこで、8箇条のあけぼの版“こどもの権利条約”として表現した。現在はその権利に守られたカリキュラムの考案に励んでいる。今回はここに至るまでの過程や想いと共に、仮カリキュラムを発表する。どんな些細なことでも、とにかく皆様から沢山の声をいただきたいと思っている。そして、その声をもとに、カリキュラムの再構築に励みたいと思う。
㊲長崎県:津上佳奈美(認定こども園花高幼稚園保育教諭)、横尾純子(認定こども園花高幼稚園園長)
テーマ:「多様性」を認める心を育む保育実践―多言語活動を通して―
本園では、言語交流研究所「ヒッポファミリークラブ」のフェロウによる多言語活動の時間を取り入れ、歌や遊び、真似っこ等をしながら、子どもたちは様々な国の言葉や文化に触れている。「ワールドワイド花高」と年間テーマを共有し、保育者は、その活動を日々の保育につなぐ意識を持ちながらクラス活動や行事を発展させた。本発表では、1年間の保育実践を振り返り、子どもの「多様性」を受け入れる心の育ちに焦点を当て、幼児期の多言語活動の在り方について検討したい。
㊳熊本県:田中麻美子(認定こども園人吉中央幼稚園園長)、小川直穂(認定こども園人吉中央幼稚園主幹保育教諭)、北川沙緒里(認定こども園人吉中央幼稚園副主幹保育教諭)、山田実央(認定こども園人吉中央幼稚園保育教諭)
テーマ:働き方改革!ノンコンタクトタイム確保の実践~より快適な職場環境を先生たちと共に~
一般的に労働基準法に基づいた休憩時間が義務づけられているはずなのに…。そのような中、2019年働き方改革が施行されたことで、過酷な保育業界でようやく浮上してきた「ノンコンタクトタイム」。職員を尊重しより快適な職場となるよう、勢いと手探りで始めたこの取り組みも、紆余曲折を経て4年目を迎えようやく定着してきた。子どもと離れる時間と、その貴重なひと時がもたらす効果を、まずは職員一人ひとりが理解することから始めた。何度も職員で話し合いを重ね、修正を繰り返した本園オリジナルの「ノンコン」への道のりは、まだまだ発展途上ではあるが、導入したことで計り知れない効果と更なる課題を生み出しているところである。
㊴熊本県:宇梶達也(荒尾第一幼稚園園長)、松川夏海(荒尾第一幼稚園教諭)
テーマ:「滑車が語りつづける保育環境:モノの記憶と子どもの創造をつなぐ3年間の実践」
保育室や工房に設置された滑車が、子どもたちの創造を3年間にわたって支えてきた。エレベーター、恐竜、井戸のおばけ―滑車は状況を変えながら遊びに組み込まれ、素材としてだけでなく“記憶を宿した存在”として環境に存在していた。本発表では、滑車をめぐる子どもの遊びの連続性から、「環境に埋め込まれた創作意欲」がどのように生まれ、継承されていくのかを考える。
㊵兵庫県:樋口詩菜(鳴門教育大学大学院修士課程)
テーマ:保育者一人ひとりの強みを生かす保育につながる園内研修について(1)―オリジナル自己評価システム「学びシュラン®」―
保育者不足が叫ばれている中、保育者がマルチタスクのできるスペシャリストとして全ての業務を自分一人で個業化していくのではなく、チームの中で自分らしく他者と共に支え合いながら成長し、保育者自身が「個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実」を体現することが、これからの時代の教員の資質向上において不可欠であると考える。その具体的な手法として、園オリジナルの自己評価システム「学びシュラン®」を紹介し、保育者が自分らしく資質向上していく園内研修のあり方について提案したい。
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