幼児教育実践学会
第16回幼児教育実践学会 口頭発表 企画趣旨概要一覧
2025年8月20日(水)9:00~10:30/11:00~12:30
口頭発表【Ⅰ】 9:00~10:30
- Ⅰ-1 研修俯瞰図番号B5
- 熊本県:宇梶達也(荒尾第一幼稚園園長)、松川夏海(荒尾第一幼稚園教諭)、中ノ子寿子(尚絅大学短期大学部助教)
- テーマ:ひとりの“やってみたい”から広がる学び―廃材造形活動を通して見えた年少から年中への育ち―
- 3歳児が空き箱をつなげて始まった造形活動は、やがて段ボールを使った造形活動へと発展し、仲間と協力してつくる初めての共同制作へとつながっていった。ひとりの子の関心がまわりの子どもたちに広がり、新しい社会に出会う姿が見られた。本発表では、年少から年中へと続いた造形活動をもとに「やってみたい」が「みんなのやりたい」に変わっていく瞬間に、保育者はどのように環境を整え、関わったか、実践を振り返りながら、学び合いたいと思う。
- Ⅰ-2 研修俯瞰図番号B5
- 佐賀県:高田美波(佐賀女子短期大学付属ふたばこども園保育教諭)、村岡直子(佐賀女子短期大学付属ふたばこども園副園長)、田島大輔(和洋女子大学助教)、名倉一美(佐賀大学准教授)
- テーマ:5歳児(子どものやってみたいから生まれた『きらきらミュージアム』)~子どもと保育者と保護者とのつながりとは~
- 本園は「あそびは学び」の理念に基づき子ども主体の保育を行っている。その中で行事の在り方を考えてきた。子どもたちの普段のあそびや経験から「子どものやってみたいこと」を実現させる、園行事「おたのしみ会」に取り組んだ。そして、1人ひとりがやってみたいことを表現することで、子どもの思いが溢れた「きらきらミュージアム」が完成した。「子どもにとって楽しいとは何か」「子どものわくわくが溢れ続けるにはどんな支えがあるのか」など、子どもの思いの実現に向けての子どもや保育者、保護者のつながりや支えについて実践例から考えたい。
- Ⅰ-3 研修俯瞰図番号B5
- 四国地区(徳島県):仲根百合(鳴門聖母幼稚園教諭)、祖地玲羅(鳴門聖母幼稚園教諭)、髙田真美子(鳴門聖母幼稚園教諭)、児嶋輝美(徳島文理大学短期大学部教授)
- テーマ:子どもも保育者も「楽しい」保育を目指して―保育者の気づきと変化がもたらした子どもの輝き―
- 本園はモンテッソーリ教育と異年齢保育を特色とし、地域や保護者から信頼を得ているが、固定化された日課により遊びの継続や協同的な関わりに課題があった。職員間での対話と学びを通じて保育を見直し、保育の自由度を高めたことで、子どもたちが生き生きと表現する姿が見られるようになった。本発表では、保育者の意識の変容とその過程で直面した課題へどのように向き合ったかを明らかにし、「楽しい保育」の在り方を考察する。
- Ⅰ-4 研修俯瞰図番号B5
- 大阪地区:安家力(あけぼのほりえこども園園長)、三澤知子(あけぼのほりえこども園幼児主任)、荒井遥夏(あけぼのほりえこども園学年主任)、猪原加菜(あけぼのほりえこども園保育教諭)、中橋美穂(大阪教育大学教授)
- テーマ:ゴールではない行事の在り方~日常の遊びの広がりで行事を形作る~
- 何かどこかで、保護者や大人目線での完成度を気にしてしまいがちな各種行事。普段は園全体として子どもたちの興味関心を大切にし、遊びの広がり・繋がりを中心に保育展開が意識されている。そんな当園の行事に対する合言葉は『日常のありのままの表現を見てもらう場』。行事を行う事自体がねらいとなった行事のための取り組みではなく、「日々の遊びの軌跡が、行事を形作る・彩るようなものになるためには?」ということを皆で考え、試行錯誤しながら実践してきた当園の取り組みを発表する。
- Ⅰ-5 研修俯瞰図番号B5
- 大阪府・宮崎県:中島美和子(パドマ幼稚園総主任)、高井香織(パドマ幼稚園保育マネージャー)、伊東みゆき(日南幼稚園副園長)、鈴木まどか(日南幼稚園教諭)、弘田みな子(神戸教育短期大学講師)
- テーマ:共通の設定保育がひらく、多様な保育の可能性~ことばがつなぐ保育者と子どもたちの学び~
- 異なる地域・規模の幼稚園とこども園が共通の設定保育の実践を通して、その過程で見えてきた子どもの姿や保育者の学びについて報告する。大規模と小規模、園の立地環境という違いをもつ2つの園が、オンライン交流や事例共有を通して対話を重ねることで、園を越えた新たな同僚性を模索し始めた。今回は、共通の設定保育のなかで交わされる「ことば」に注目し、子どもの協同性や保育者の振り返りがどのように深まったかを発表する。また、違いに気づき、違いから学び互いに支え合う関係性が、「こどもがまんなか」の保育の質向上につながることを示す。
- Ⅰ-6 研修俯瞰図番号B5
- 大阪府:谷邨由麻(せんりひじり幼稚園教諭)、堀内梨乃(せんりひじり幼稚園教諭)、福岡加菜(せんりひじり幼稚園教諭)、安達譲(大阪教育大学講師)
- テーマ:保育者同士の対話を通じた多面的な子ども理解~保育観の芽吹き、深まり~
- 自園では日々、保育者同士が子どもの姿を語り合い、子ども理解を深めていくことから保育を紡いでいる。しかし、私たちが観ていることはその子の一面でしかないかもしれないという思いから、一人の子どもを多面的に観る力を向上させる取り組みについてまとめた。園の一人の子どもの“次へのステップ”を考える『子どもステップ会議』等に着目し、担任の語りを起点として、チームで語り合う中で個々の保育観や子ども観がどのように芽吹き、深化していくのか、そのプロセスを探っていきたい。
- Ⅰ-7 研修俯瞰図番号B5
- 近畿地区(兵庫県):古川智規(認定こども園立花愛の園幼稚園フリー主任)、森陽一(認定こども園立花愛の園幼稚園副園長)、大山絵里奈(認定こども園立花愛の園幼稚園年少主任)、濱名潔(認定こども園立花愛の園幼稚園法人本部副本部長)、濱名浩(認定こども園立花愛の園幼稚園園長)、境愛一郎(共立女子大学准教授)
- テーマ:預かり保育における現状と課題~子どもにも大人にも「ちょうど良い時間」を目指して~
- 本発表では預かり保育の現状と課題を報告したうえで、子どもにも大人にも「ちょうど良い」時間は何なのかを考察する。本園では、数年前から家庭的な保育を視点に預かり保育の在り方を見直してきた。預かり保育の人数は年々増加しており、落ち着かない子ども、長時間利用による愛着不足のような子ども、保育者にべったり甘えたい子ども等、様々なタイプの子がいる。このように個々の子どもの姿が異なるなかで、各子どもにも大人にとっても「ちょうど良い」時間について考えてみたい。
- Ⅰ-8 研修俯瞰図番号B6
- 兵庫県・大阪府:阿部能光(認定こども園いぶき幼稚園園長)、船瀬紗代子(幼保連携型認定こども園西須磨幼稚園副園長)、北島孝通(幼保連携型認定こども園庄内こどもの杜幼稚園園長)、秦賢志(大阪教育大学講師)
- テーマ: トップリーダー同士がトップ・マネジメントの実践について学び合う場づくり
- 自園の新たな方向性を見出し、組織文化を改革し、保育内容を進化・発展させ、保育者の成長と定着を促し…。トップリーダー層の現代的な悩みと課題にはきりがない。しかし、「園のトップリーダーとして自分がどうあれば良いのか」という悩みや実践事例を、トップリーダー同士で語り合ったり学び合ったりする場はなかなか存在しない。トップリーダー同士がトップ・マネジメントの実践について学び合う場づくりについて考える。
- Ⅰ-9 研修俯瞰図番号B5
- 神奈川地区:舟橋麗(かぐのみ幼稚園教諭)、石井望(かぐのみ幼稚園園長)、石井稔江(かぐのみ幼稚園理事長)、佐伯胖(東京大学名誉教授)
- テーマ:子どもの生活と遊びに根ざした行事とは
- 多くの園で、年間を通して様々な行事に取り組んでいるが、しばしば「前はこうだった」「~せねばならない」との思いに囚われ、子どもも保育者も不自由になっていることがある。また、『行事』自体が目的化し、日常の保育と乖離していることはないだろうか。それらの反省から、コロナ禍をきっかけに行事を見直し、簡素化、又は削減した園もあると思うが、ただ単に無くせば良いのであろうか。子どもの生活と遊びに根ざした、子どもにとっての行事の在り方を、今一度考えていきたいと思う。
- Ⅰ-10 研修俯瞰図番号B5
- 東京地区:関岡貴之(多摩みゆき幼稚園園長)、當麻祐子(麻の実幼稚園園長)、石阪恒子(おだ認定こども園園長)、百井裕子(おだ認定こども園教頭)、有馬佑佳(おだ認定こども園教諭)、井上眞理子(洗足こども短期大学教授)
- テーマ:保育の質向上を目指す「保育マネジメント」(2)
- 昨年度発表した、保育の質向上を目指す「保育マネジメント」の実践を通じて、各園がその重要性と必要性を実感した。今年度は実践園の中から2園を選び、それぞれの園の文化や風土、職員の実態を踏まえ、より良い保育を追求するための課題設定や、強みを生かしたマネジメントの在り方を深めている。実践を通してマネジメントの本質を理論的に捉え、他園への展開の可能性を検討し、今後の実践に資する提案を行う。
- Ⅰ-11 研修俯瞰図番号B5
- 東京都・兵庫県・愛媛県:内野彰裕(東京ゆりかご幼稚園園長)、白野未侑(認定こども園七松幼稚園保育教諭)、勝見慶子(認定こども園エンゼル幼稚園副園長)、亀山秀郎(認定こども園七松幼稚園園長)、仙田考(田園調布学園大学大学院准教授)
- テーマ:地域に応じた園における持続可能な開発のための教育(ESD)の実践
- 日本におけるESDの取り組みは、日本国内における私学園において多様な取り組みがなされている。本発表では、ユネスコの理念に参画する園の実践として、都内でムササビも迎え入れる里山教育、兵庫から子どもが園内外の「ヒト・モノ・コト」を活用する実践、愛媛からICTを用いたデジタル・シティズンシップ教育を取り上げる。またESDに繋がる園の取り組みについて、参加者と共にグループワークを行う予定である。
- Ⅰ-12 研修俯瞰図番号B5
- 埼玉県:竹前実咲(大宮みどりが丘幼稚園教諭)、濵崎麻央(大宮みどりが丘幼稚園教諭)、安井桃(大宮みどりが丘幼稚園教諭)、大澤洋美(東京成徳短期大学教授)
- テーマ:『はらっぱ』で育つ
- 大宮みどりが丘幼稚園で、2年前に作られた第2園庭「はらっぱ」の遊びが楽しくなった4月。いろいろな色の花を探して集める5歳児。花を摘んだり駆け回ったりする4歳児。原っぱに出会う3歳児。子どもたちの原っぱでの遊びや園の動植物と関わりながら、なぜだろう、不思議だな、どうすればいいのだろうと考える探求心や問題解決能力を育てたいと考えている。今年度の3歳、4歳、5歳の遊びの姿から「はらっぱ」で遊びの意味を探り、皆様と語り合いたい。
- Ⅰ-13 研修俯瞰図番号B5
- 東北地区(宮城県):木村創(認定向山こども園副園長)、渡邉祐貴(認定向山こども園保育教諭)、上石恭太(上越教育大学附属幼稚園非常勤講師)、高橋健介(東洋大学准教授)
- テーマ:質向上や働き方改善に向けた生成AI等の活用による保育記録―音声入力・保育カンファレンス・個別帳票・月末メッセージ―
- 向山こども園では、保育の質向上と保育者の働き方改善に向けた保育記録の作成や活用について、改善を積み重ねてきた。現在は、記録作成と保育カンファレンスを一体化させるため、音声入力での記録を試みている。さらに、生成AIを活用して子どもそれぞれの記録(個別帳票)を要約し、月末メッセージとして保護者と子どもにフィードバックしている。本発表を通して、この時代の保育の質や働き方に応じた保育記録について検討していきたい。
- Ⅰ-14 研修俯瞰図番号B5
- 北海道:中山敦子(大地太陽幼稚園園長)、前園和寿(大地太陽幼稚園教頭)、髙橋春香(大地太陽幼稚園主任教諭)、平野良明(札幌国際大学名誉教授/北海道教育委員会幼児教育推進センターアドバイザー)
- テーマ:「豊かな感性育てを目指す実践の振り返りから架け橋期への願いと試み」
- 架け橋期に園が「できること」を考察する。卒園児や親、近隣小学校の様子など独自にリサーチした現状から、園でこどもに芽生えた「やってみたい」の意欲『学びの芽』が、小学校以降どのような力となって発揮されるか、事例から考察する。変化に適応し楽しむ力、保育活動から教科へ深まる探究ひらめき力。不安を乗り越え自立する底力。これらを育む周りの大人の役割、家庭の力、地域との関わりなど大地太陽幼稚園の実践を紹介する。
- Ⅰ-15 研修俯瞰図番号B5
- 北海道:渡邉日向子(恵庭幼稚園年少学年主任)、井内聖(北海道文教大学客員教授)
- テーマ:表現を支える保育者のまなざし〜一人一人の良さがつながる表現活動を通して〜
- 遊びの世界を生きる子どもたちは誰もが豊かな表現者である。5歳児が取り組む「表現の集い」では、得意なことを発揮し、苦手なことは補い合う、協働的で探求的な表現活動の様子が見られた。本発表では、子どもたちが日々の豊かな遊びを土台としながら、一人一人違う良さがつながりみんなで一つのものを創り上げる姿を通して、その中で見えてきた、表現を支える保育と保育者のまなざしの在り方を考察していきたい。
口頭発表【Ⅱ】 11:00~12:30
- Ⅱ-1 研修俯瞰図番号B5
- 宮崎県:伊東みゆき(日南幼稚園副園長)、鈴木まどか(日南幼稚園教諭)、弘田みな子(神戸教育短期大学講師)
- テーマ:食の営みを通じて育む~地域の中で生きるからだとこころ~
- 食育は単発的な活動ではなく、生きる力を育む活動として、地域の中で「生きるからだとこころ」を育む。子どもは、腹ペコ体験から栽培・収穫・調理・販売体験までの食の営みを通じて、他者と関わりあいながら成長していく。また、園内で子ども同士の話し合いにより進行していく活動だけではなく、保護者・地域住民の方・高校生に関わりながら、「他者の意見を聞く」「自分の意見を伝える」「発表する」「仲間と共同する」体験を重ねていく。食育活動を通じ、食への関心を高めていくだけではなく、社会の中で生きていく力を育む子どもの実践事例について紹介する。
- Ⅱ-2 研修俯瞰図番号B5
- 九州地区(熊本県):岡田朱紀(認定こども園白梅幼稚園園長)、村山祐子(認定こども園白梅幼稚園副園長)、岩﨑ちどり(認定こども園白梅幼稚園保育教諭)、池田美貴(認定こども園白梅幼稚園保育教諭)、門田理世(西南学院大学教授)
- テーマ:帰巣性を育む保育~4年間蒔き続けた「つながる」保育の軌跡から~
- 令和7年3月。自分達で考え、準備を行った卒園式を終え、小学校へと巣立って行った子ども達。出会いは令和3年4月。4年間共に過ごしてきた時間の中に、たくさんの『つながり』が見えてきた。子ども達の興味や関心からスタートした保育は、先を見通しながら展開していくと、人・物・自然・生き物・地域、あらゆるものが流れるようにつながり、あそびが豊かに広がった。長い期間の見通しと、つながりを持った保育が子ども達に与えた影響を振り返り、保育によって今後も園が安心安全な場所として心に刻まれる場所になり得たか考察する。
- Ⅱ-3 研修俯瞰図番号B5
- 中国地区(鳥取県):平田都(認定こども園鳥取第四幼稚園学年主任)、高橋梓(認定こども園鳥取第四幼稚園学年主任)、佐々木晃(鳴門教育大学大学院教授)
- テーマ:「子どもが夢中になって遊ぶ環境づくり」~子どもも大人も楽しいがいーっぱい!明日もやろうでー!~
- 日々の保育を振り返る中で、子ども達が主体的に遊べる自由遊びの充実や子ども自身で作り上げ、満足できる行事や園生活になっているのかという課題が浮かび上がってきた。子どもをまんなかにおいた保育の充実を考えた時に、「子どもが夢中になって遊ぶ姿」に視点をおいて、子どもの主体性を促す保育者の援助や環境構成の内容や方法を考え、子どもも大人も楽しい!と思えるための園づくりを行うために研究を進めてきた発表を行う。
- Ⅱ-4 研修俯瞰図番号B5
- 大阪府:影山佳代(あけぼの保育園園長)、宮脇知紘(あけぼの保育園リーダーチーフ)、松尾実佑子(あけぼの保育園チーフ)、武井雛莉(あけぼの保育園保育士)、安家周一(梅花女子大学教授)
- テーマ:乳児の情緒の揺れについて
- 休み明けに情緒が不安定な姿や噛みつきが多くみられる子どもがいる。平日と休日の過ごし方(生活リズム)の差が週明けの集団生活にどのように影響しているのか?という点に着目し、保護者にアンケート協力をしてもらい分析した。1年間家庭での過ごし方を聞き取ることで、私たちが考えていた仮説とは違った結論に至った。保護者が子どもの心を掴む関わり方や家庭同士が繋がることで子どもに及ぼす影響についても発表する。
- Ⅱ-5 研修俯瞰図番号B5
- 大阪府:岩﨑巧(森のあそびば はれのちはれ代表/桃山学院大学非常勤講師)、三倉敏浩(あけぼのぽんぽここども園園長)、湯浅優典(せんりひじり幼稚園学年主任)
- テーマ:『園』の『庭』に溢れる、『好』きと『奇』なるものに躍る『心』~未来は僕らの庭の中~
- 一昨年度は園庭に原始的要素(Society1.0)を取り入れ、家庭のデジタル環境(Society4.0)との差による「経験値の振幅」の重要性を、昨年度は家庭環境と保育時間の違いがSocietyの「幅」と「量」に与える影響を検証し口頭発表した。今回は3園の園庭で遊ぶ実際の子ども達の姿を考察し、1号・2号認定児の違い等を分析した。「心揺さぶられる」園庭作りに向き合う全国の“様々な形態”の園に本合同研究の内容を寄与していきたい。
- Ⅱ-6 研修俯瞰図番号B5
- 東海北陸地区(静岡県):佐藤雅美(こども広場あんり保育教諭)、安藤明茄(こども広場あんり保育教諭)、佐々木実保子(浜松学院大学元特任准教授)
- テーマ:つぶやきから広がる子どもの育ち(イエナプランより)―異年齢保育を通して―
- 子ども達は日々の生活や遊びの中で不思議さや面白さを自分なりに感じたり気付いたりしながら、遊びを通して学んでいる。その中で異年齢の関わりを大切にしている。人との関わりの中で学び、生きていくために必要な力を身に付けていると感じることが多い。これらの姿はイエナプランの理念だと考えている。一人ひとりの子どものつぶやきや友達との会話を大切にしながら遊びの発展を考え、子どもの育ちにつなげる保育の実践を行うことにした。
- Ⅱ-7 研修俯瞰図番号B5
- 福井県:佐竹了(仁愛女子短期大学附属幼稚園園長)、吉田朋美(仁愛女子短期大学附属幼稚園主幹)、木下奈々美(仁愛女子短期大学附属幼稚園主任)、増田翼(仁愛女子短期大学教授)
- テーマ:「環境」を構成することで「衝動(自発性)」を誘発した5歳児の「きょうりゅうでてこ~い!!」活動
- 令和6年度「短大の先生と遊ぼう」のテーマは「恐竜」。本発表の活動は4月の福井駅恐竜探検に始まる。大きな恐竜模型に触れ、関心が高まった年長児が、割れたばかりの恐竜の卵(学生制作)を園内で発見する。その卵が今回の活動の「触媒」となり、短大の先生扮する恐竜博士が脇役となり恐竜探しは始まる。恐竜の赤ちゃんは見つかるのか。遊びは恐竜の仲間づくりに始まり、年度末の生活発表会までの一年間の実践を報告する。
- Ⅱ-8 研修俯瞰図番号B5
- 神奈川県:渡邉結(初音丘幼稚園園長)、福島美幸(初音丘幼稚園主任)、中田はるえ(初音丘幼稚園教諭)、齋藤優美(初音丘幼稚園教諭)、寺島恵(初音丘幼稚園バス添乗員)、塩谷香(國學院大学教授)、島田由紀子(國學院大学教授)
- テーマ:“つながり”を意識した子育て支援〜地域に開かれた幼稚園を目指して〜
- 子育て中のお母さんから「幼稚園は初めての一歩が緊張する」という声を頂いた。そこで幼稚園がもっと身近な存在になるために、私たちが園で待つのではなく自ら園を出て子育て支援ができないか考えた。当園の取り組み「出張幼稚園」「幼稚園が運営する子育てサロン」「公共施設への絵本貸出」「地域カフェ」の活動をもとに、幼稚園の職員が持つ知識や経験を活かした地域とのつながり、子育て支援の方法について考えていきたい。
- Ⅱ-9 研修俯瞰図番号B5
- 関東地区(千葉県):石神建太郎(鎌ケ谷ひかり幼稚園園長)、久保健太(大妻女子大学専任講師)
- テーマ:その子らしさを大事にする表現活動
- その子らしさ、個性を大事にしたいとどの保育者も願っていると思う。その子らしい感性や表現をみんなの中で自信を持って表現できる子になるようにと考えると大事になるのは表現活動である。歌ったり、踊ったり、つくったり、描いたり、話したりと園生活の中で表現する機会はたくさんあるが、今の保育の世界では大人の求める正しさや上手さを押し付けてはいないか。それは一歩間違えると上手い下手や大人の評価が良い表現の基準になりかねないと危惧している。子どもらしさを大事にする表現とは何かを考えていきたいと思う。
- Ⅱ-10 研修俯瞰図番号B5
- 千葉県:湯浅兼司(健伸幼稚園副園長)、柴田茂樹(昭和女子大学非常勤講師/健伸幼稚園教務)
- テーマ:幼少期の自然体験の教育的意義について〜年長児1年間の田んぼの生活を事例として〜
- 本園の位置する船橋市は年々都市化が進行し、かつての身近な自然環境が失われつつある地域である。子ども達は自然環境に身を置き、さまざまな体験を通して学び合う。本園では地域住民の協力を得て、年長児が田んぼで自分達の手で稲を育て収穫し、食する活動を10年間にわたり取り組んできた。本研究では、映像や写真の素材を使用しながら、1年間にわたる田んぼでの子ども達の姿を通して「自然体験教育の意義」を共に考えたい。
- Ⅱ-11 研修俯瞰図番号B5
- 埼玉県:大熊久恵(ひなぎく幼稚園主任)、小野寺笑璃(浦和明の星幼稚園教諭)、霜田歩里(植竹幼稚園教諭)、木村瑠奈(神戸幼稚園教諭)、粂川優里英(ひなぎく幼稚園教諭)、吽野茉祐(銀鈴幼稚園学年主任)、高橋健介(東洋大学准教授)
- テーマ:幼児期の遊びや学びの豊かさに向けて―さいたま市私立幼稚園協会第1分科会での動画を用いた保育研修会の取り組み―
- さいたま市私立幼稚園協会の2024年度の研修会第1分科会(全5回)では、対象園で撮影された実践動画の視聴や話し合いを通して、幼児期の遊びや学びの豊かさに向けた保育者の援助について、参加者が学び合う研修を行った。いわば、集合研修(座学)型の公開保育でもある。本発表では、本研修会で使用した5つの実践動画の一部の視聴等を通して、動画を用いた研修のあり方について検討していきたい。
- Ⅱ-12 研修俯瞰図番号B5
- 北海道:吉田耕一郎(認定こども園北見北光幼稚園園長)、森千乃(認定こども園北見北光幼稚園教諭)、仲野晃輝(認定こども園北見北光幼稚園教諭)、上杉彩萌(認定こども園北見北光幼稚園教諭)、請川滋大(日本女子大学教授)
- テーマ:「遊び込む」に向けた物的環境や環境構成の変化・工夫が及ぼす肯定的影響
- 先進園においては、いわゆる自由遊び場面での環境構成の充実が図られてきている。かつては乏しい遊具しか用意されていなかったが、豊富な遊具・材料・道具が用意されているところが増えてきているように思われる。一方、多種多様な物が用意されていることによって、むしろ散発的な遊びになり、遊び込みが誘導されていないのではと考えている。特に遊具(積み木やブロックなど)を中心にした物的構成がされているのが一般的と思われるが、今回の発表では、遊具をほぼなくし、材料・道具のみで物的環境を構成しなおし、製作を核として「遊び込み」、そして探求的な遊びへと変容させた経過を報告し、環境構成の有り様について活発な意見交換をしたい。
- Ⅱ-13 研修俯瞰図番号B5
- 北海道:大塚武(はやきた子ども園学童支援員)、吉田圭介(はやきた子ども園学童支援員)、伊藤未来(恵庭幼稚園教諭)、渡邉尭宏(北海道文教大学准教授)
- テーマ:学童保育と預かり保育を通して見えた 子ども達の心の育ち
- 近年、預かり保育・学童保育の分野のニーズが高まっている。ただ遊んで過ごすだけではない時間としての変化や家庭的雰囲気を大事にしながら、異年齢形態で過ごす生活がある。異年齢形態で過ごしていることで、横割りでは見えない新たな個々の子ども達の長所の発見や小学生~満3歳までが一緒に過ごす中で、保育者もまた子ども達の育ちを心広く受け止めることも出来ているように思う。教育時間とまた異なった姿を見せる子ども達の姿から、教育時間での10の姿とはまた違う、子ども達の心の育ちや動きを預かり部門の視点から実践と共に紹介する。
- Ⅱ-14 研修俯瞰図番号B5
- 北海道地区:司馬政一(幼保連携型認定こども園せいめいのもり園長)、大沢綾乃(幼保連携型認定こども園せいめいのもり2歳児リーダー)、仲山夢乃(幼保連携型認定こども園せいめいのもり教諭)、田中住幸(札幌大谷大学短期大学部学科長・教授)
- テーマ:大人もこどもも【いきるとは】を考える
- 幼稚園から幼保連携型認定こども園になり10年、0歳児から5歳児のこどもが共に育ちあう環境がどうあるべきか考えてきた。その中で、テーマにある【いきる】のひらがな表記は、日々を生きる大切さを共有することと同時に、こどもが活きる環境である人的や物的、時間的、空間的、選択的環境の在り方を深めたいからでもある。今年度もポスター発表と連携し、本園の取り組みを通して『こどもが育つこと』を皆さんと掘り下げたい。
- Ⅱ-15 研修俯瞰図番号B2
- ECEQ®・評価チーム:阿部能光(いぶき幼稚園園長)、杉本圭隆(むつみこども園園長)、伊藤ちはる(福島めばえ幼稚園副園長)、櫻井喜宣(さくらい幼稚園園長)、池亀千夏(念法幼稚園教諭)、菅野祐輔(聖和幼稚園教務主任)、内山敏和(かもいようちえん副園長)、箕輪潤子(武蔵野大学教授)
- テーマ:「ほんとにいいの?ECEQ®~現場は語る~」
- 幼児教育・保育の質が問われ、評価の時代を迎えた幼稚園ならびに乳幼児施設。全国で400園以上が実施しているECEQ®のシステムがこの時代だからこそ園の同僚性の高まりや幼児教育の質向上に寄与できる、活かすことができる、と推進している中で、必要なことは理解しつつも実際に「やってよかった」なのか。不安や苦労、葛藤を含めた実施園の保育者・主任・副園長などのリアルな現場の声をもとにECEQ®を再分析し、可能性と広がりを考える。